教養歴史

欧州を近代社会に導いた「ウェストファリア条約」とは?わかりやすく解説

ヨーロッパで17世紀前半に起こった三十年戦争の終結させるウエストファリア会議で締結されたウエストファリア条約は、ヨーロッパの中世を終わらせたと言われています。すなわち、近代に向けた新しい時代を築くきっかけになったのです。このウエストファリア条約には、ヨーロッパの近代社会を実現させるために、さまざまな取り決めがおこなわれています。 このウエストファリア条約の背景と内容について解説します。

三十年戦争とウエストファリア条約によってヨーロッパはどう変わった?

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ルネサンスから宗教改革と続いたヨーロッパの社会の流れは、三十年戦争とその講和条約となったウエストファリア条約によって新しい段階に入りました。この条約以降、中世から絶対王政時代へ、さらに近代社会へとつながっていったのです。

すなわち、自由という武器を手に入れた人たちは、産業革命を実現して、市民運動(民主主義)、資本主義を確立していきました。それらは、近代社会の発展の礎(いしずえ)になったのです。

その意味で、三十年戦争とウエストファリア条約は私たちの現代社会を実現したきっかけになったと言えます。

この三十年戦争とウエストファリア条約をその背景ともに見ていくことにしましょう。

ヨーロッパの中世を終わらせた三十年戦争とウエストファリア条約

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ヨーロッパは、ルネサンスが起こって以来、それまでの神聖ローマ帝国の皇帝とキリスト教ローマ教会のローマ教皇を頂点とした中世社会の秩序の破壊がおこっていました。大航海時代が訪れ、宗教改革もおこなわれて、プロテスタントが生まれ、中世的常識というものが崩壊し、通用しなくなったのです。

そして、新しい社会(プロテスタント)と旧社会(カトリック)の対立が起こってきます。その結果として、プロテスタントとカトリックの宗教戦争として起こったのが三十年戦争でした。しかし、この戦争には次第に多くの領主、国が参加するようになり、ついには多くの国が参加した大規模な戦争へと展開していったのです。

そして、最終的には、プロテスタント側についた新社会、国家が勝ったことがウエストファリア条約によって証明されたと言えます。

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