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戦後日本を指導した「GHQ」とは？その占領政策をわかりやすく解説

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1945年8月30日、厚木飛行場にコーンパイプをくわえた一人の軍人が降り立ちました。彼の名はダグラス=マッカーサー。日本を占領する連合国軍の総司令官に任じられた人物です。マッカーサー率いるGHQ(連合国軍総司令部)は1951年のサンフランシスコ平和条約で日本が独立を回復するまで、占領政策を指導しました。現代日本の出発点となったGHQの占領政策について、わかりやすく解説します。

この記事の目次

終戦後、日本に乗り込んできたGHQとはいったいどんな組織なのか

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1945年8月14日、日本政府は連合国が発したポツダム宣言の受諾を通告。翌日に、国民に対して昭和天皇が終戦の詔書を読み上げ第二次世界大戦が終結しました。ポツダム宣言に基づいて日本を統治したGHQとはいったいどんな組織だったのでしょうか。GHQの組織や日本政府との関係についてまとめます。

日本が降伏し、連合国軍の日本占領がはじまった

1945年8月30日、連合国軍最高司令官に任じられたマッカーサーが厚木飛行場に降り立ち、連合軍の日本進駐が始まりました。9月2日、日本国全権の重光葵外相と梅津美治郎参謀総長は、東京湾上に停泊していたアメリカ戦艦ミズーリ号の甲板で降伏文書に署名します。

降伏文書の内容は、日本軍の無条件降伏や日本軍や国民の連合国軍に対する敵対行為の禁止、連合国軍総司令官による占領統治の実施などでした。降伏文書に署名後、アメリカ・イギリスなどが参加する連合国軍は日本を軍事占領の下におきます。

マッカーサーのもとで日本政府に指示を与えた組織をGHQとよびました。GHQは本部を第一生命館に置きます。こうして、占領政策が始まりました。

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GHQの組織編制と日本政府への対応

GHQは最高司令官であるマッカーサーのもとに4つの参謀部と13の幕僚部、5つの外局を持つ大きな組織でした。最高司令官であるマッカーサーの役割は極東委員会の指示に従い、日本政府に指示を与えポツダム宣言を守らせることです。

占領政策の実務を担ったのは外局の一つである民生局でした。GHQの最大の目的は日本の民主化と非軍事化です。GHQは日本が二度と戦争を起こさない、親英米の国家にするための施策を日本政府に指示します。

GHQは日本政府を通じて間接的に日本人を統治しました。これは、同じく敗戦で占領されたドイツがアメリカ・イギリス・フランス・ソ連によって分割占領されたことと比べると大きく異なっています。敗戦後も日本は国家としてのまとまりを失っていなかったので、間接統治の方が合理的だったからかもしれません。

徹底した軍国主義の排除と民主化を目指したGHQの占領政策

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日本を占領したGHQは日本の非軍事化と民主化を目指します。そのために、軍国主義の排除や国家神道の廃止を行いました。さらに、富を独占する財閥や大地主が戦争に協力したと考え、財閥解体や農地改革を実行します。同時に、日本の憲法を民主的なものに改憲しようと動きました。GHQが行った占領政策についてまとめます。

軍国主義が排除され、GHQへの反対意見はプレスコードで封じ込められた

連合国はポツダム宣言に基づき、戦争犯罪についての裁判を開催しました。極東国際軍事裁判、いわゆる東京裁判のことです。この裁判では東条英機・広田弘毅など7名が絞首刑、木戸幸一内大臣や平沼騏一郎元首相などが終身禁固とされました。

1946年1月、GHQは戦犯者、陸海軍の元将校や憲兵、極端な国家主義団体の役員など19万人以上を公職追放とします。公職追放された人物の中には、有力な総理大臣候補だった鳩山一郎なども含まれていました。公職追放は戦後の政治に大きな影響を与えたできごとなのです。

また、治安維持法や特別高等警察などは圧政的な制度とみなされGHQによって廃止されました。加えて、GHQはプレスコードを発表し、連合国への批判や戦前回帰の言論などを厳しく統制します。こうして、GHQは軍国主義を徹底して排除しようとしたのです。

国家神道が廃止され、天皇は「現人神」から人間となった

1945年12月、GHQは神道に関する指令を出しました。GHQは神道や神社を国の政治から切り離すことを指示したのです。これにより、国が行っていた神社の管理や公教育で宗教教育を行うこと、国や地方自治体が特定の宗教儀式を行うことなどが禁止されました。

また、連合国の中には天皇を戦犯として裁くべきだとする意見もありましたが、マッカーサーは天皇を戦犯容疑者に指定しませんでした。その理由は、天皇の責任を問うことを避け、占領政策への協力を得る意図があったからです。

1946年1月1日、昭和天皇は自ら「現人神(あらひとがみ)」であることを否定。天皇は神ではなく人間だとする人間宣言を発しました。その後、昭和天皇は全国各地を9年かけて訪問し戦前との違いを国民に示します。

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