その他の国の歴史

世界の歴史を大きく変えた10個の武器

皆さんが一番起こってほしくないと思っている戦争。戦争が起こるに連れて技術の発展は加速していきます。例えば皆さんが今使っているインターネットは元々アメリカにおける軍事設備を民間用にしたものです。世界の中では戦争によっていろんな技術が生まれてそして発展していったのです。そこで今回はその中でも特に戦の仕方や政治への影響を与えた10個の武器を紹介していこうと思います。

1.弓

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最初に紹介するのは。弓といったら今では銃などが普及したせいでどんどん弓道やアーチェリーのようにスポーツ化していますが、銃が生まれる15世紀以前は弓ぐらいしか飛び道具はありませんでした。

弓の誕生はとんでもなく古く、一説には5万年以上前に生まれたものとされており、旧石器時代から狩猟のために使われていきました。

そして時代が降り10世紀に入ると弓による戦術が使われ始め、特にイングランドでは120センチ以上の長弓によるロングボウ部隊が備えられました。しかもその威力は凄まじく、300メートル以上の距離から的を狙うことができる当時としては驚異の兵器として百年戦争の初期の頃にフランス圧倒する実績を残したそうです。

また、日本においても和弓という弓を使い平安時代から戦国時代が終わるまで主力の飛び道具として重宝されました。

2.火薬

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次に紹介するのは世界三大発明の一つである火薬です。火薬といえばそれを使ったダイナマイトが有名ですよね?しかし、その原料である火薬の歴史はかなり古く、ダイナマイトが発明される約500年前の13世紀末にはもうすでに中国では発明されていたそうでした。

そしてのちに中国を支配するモンゴル帝国はこの火薬を陶磁器に詰め込んだてつはうを使ってまだこの頃火薬を知らなかったヨーロッパや日本などを苦しめました。そして14世紀にヨーロッパにも火薬の作り方が伝えられると各国は競い始めるかのように火薬を使った武器を発明。この出来事はかつて騎士が重い鎧をつけて戦った戦法を根底からひっくり返すような衝撃を与えて、もはや使い物にならなくなっていた騎士団たちは火薬のことを「武器の中で最も極悪非道なのは火薬や火砲などだ!」としてボロカスに非難していました。今でも新しいものが出来るとそれを非難する人が一定数いますが、この頃からそうだったんですね。

3.大砲

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そんな衝撃的だった発明である火薬を使って新しく作られたのが皆さんご存知大砲です。

しかし、大砲が作られた初期の頃は今のように砲弾をドーンと飛ばして被害を与えるようなものではなく、その打った時のうるさい音を使って相手にプレッシャーを与えるために使われていました。そのためこの頃の砲弾は専用の砲弾だけではなく、でかい石ころを詰め込んでそれを発射する事もあったそうです。「そんなことしたら潰れない?」と思う方もいるかもしれませんがご安心ください。案の定4回に1回のペースで暴発して味方にも被害が及ぶことがありました。さらに本体だけも重量がすごく連射もできなかった欠点もあったため、特別な訓練を受けた熟練度が高い専門の兵士が操作していました。

戦のあり方を変えた大砲

そんな不安定な武器であった大砲ですが、やはりその破壊力は凄まじく、1453年のコンスタンチノープル包囲戦で大砲を打ちまくって城の壁をどんどん破壊するというとんでもない効果が世界に広まっていくとこれまでヨーロッパのオーソドックスな戦い方だった騎馬隊が突っ込んで勝利を得る騎馬隊中心の戦い方から大砲隊や歩兵隊などの長所を生かせるように歩兵中心の戦い方にかわっていくようになり、砲兵や工兵など工夫を凝らした特殊な兵科も誕生することとなりました。そして、この軍事革命と呼ばれる大きな変動がのちに徴兵制などのお国のために戦う国粋主義の考え方が芽生え始め、のちの近代国家の建設を加速する政治的な状況の変化にも繋がっていきました。

ちなみに、この大砲は日本にも戦国時代に伝わっており、いち早くこの大砲を取り入れた九州の大分県の大名である大友宗麟はこの大砲を使って北九州一帯を支配下に置きます。その時にこの大砲はこの武器で国を滅ぼすレベルの威力を持つという意味の『国崩』と呼ばれ、いろんな大名から恐れられていました。

4.火縄銃

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こうして登場した大砲などの火薬を使った武器でしたが、大砲の難点といえばやはりデカすぎること。いくら威力を発揮してもその移動に時間がかかってしまったら『兵は拙速を尊ぶ』と孫子に書かれているように移動のスピードが重要である戦で勝てなくなる可能性もあります。

そんな難点を解消するために1424年に生まれたのが火縄銃でした。火縄銃は大砲みたいに火薬と弾を詰め込んでそれを火縄で着火して爆発した時に生まれる威力を使う武器ですが、この火縄銃の登場によって世界にとんでもない影響を与えていきます。

鉄砲による新大陸征服

その代表例がスペインによる新大陸の征服です。16世紀初め、大航海時代がピークに達していたこの頃コロンブスによって新大陸が発見されてスペインやポルトガルはその新大陸を支配するのに必死でした。しかしその新大陸にはもうすでにインカ帝国やアステカ文明などの先住民たちの文化が発達しており、なかなか領地にすることができません。そんなときに鉄砲の出番です。火縄銃というもの自体知らないインカ帝国やアステカ文明の人たちはこの火縄銃の威力に大混乱。この武器をフル活用して征服していき植民地化していきます。

さらに1543年には日本にも火縄銃が伝来。火縄銃に備える戦い方を模索し始め1575年の長篠の戦いでは織田軍の鉄砲隊で武田軍の騎馬隊を壊滅に追い込むなどその威力が発揮されました。

5.機関銃

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火縄銃が開発されてから300年経った19世紀末。アメリカ国内最大の内戦である南北戦争が起こった頃に火縄銃よりも強力でさらに連続して撃てる大砲が開発されました。いわゆるガトリング砲です。ガトリング砲は主に北軍で使用され南軍を圧倒し、南北戦争において北軍が勝利する重要な要因となりました。

そしてこの機関銃は普仏戦争や日清戦争や日露戦争などでちょくちょく使用されていきましたが、第一次世界大戦になると機関銃の開発が加速。フランスのホチキス機関銃(工具のホッチキスはここからきているんですよ。しかもこのホッチキスはこの機関銃の原理を利用しています。)がフランスなどで大量に使用され、これまでの戦とは大きく異なる塹壕を掘って敵陣に向かう塹壕戦の時代が始まるきっかけとなる武器となりました。

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