その他の国の歴史

世界の歴史を大きく変えた10個の武器

戦の仕方が変わった第一次世界大戦と第二次世界大戦

火縄銃の発明以降、世界では火縄銃や大砲などの火器を使いながら戦っていく戦争スタイルに変わっていきそれがずっと続いていましたが、とある一つの戦争でその戦のスタイルが再び根底からひっくり返されることになります。そう、皆さんご存知第一次世界大戦です。この戦いは最初の頃はこれまで通りの戦いで進行していましたが、戦線が膠着状態となりするとその戦の仕組みが変動していきさまざまな新しい兵器が誕生していきます。

6.毒ガス

image by PIXTA / 44199282

第一次世界大戦の代名詞の武器といえば毒ガスを思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。この第一次世界大戦は毒ガスが大量に使われました。この毒ガスの誕生によって戦争はこれまでの個人による攻撃から大量に、無差別的に攻撃できるようになったのです。代表的な毒ガスといえばドイツが使用したマスタードガス。このガスによって1万人以上の人に被害を与え、さらに後のドイツの独裁者となるとアドルフ・ヒトラーもこの毒ガスの餌食となった一人でした。

ちなみに豆知識として今普通に使っているティッシュは元々この毒ガスから身を守るためのガスマスクのフィルターだったそうです。今は鼻をかむものですが、昔は人の命を守る重要なものだったのですね。

7.アサルトライフル

image by PIXTA / 44182416

1890年、これまでの火縄銃とは違い自動的に弾丸を装填することができる自動小銃が発明されました。これによってこれまでいちいち装填しなければいけなかった銃が自動的に装填されるようになったのです。そんな自動小銃が初めて実用されたのが第一次世界大戦の時でした。上にも書いた通り第一次世界大戦では塹壕戦がとられていき、機関銃が猛威を振るっていましたが、それに対応するためにどんどん突撃の時に有利に撃つことができる銃が開発されていったのです。

世界で一番使われた銃であるAK-47

そして時代が変わって第二次世界大戦になるとアサルトライフルは飛躍的に発展していきます。例えばナチス・ドイツのメジャーな武器となったStG44突撃銃や前後に開発されたソ連のAK-47などが有名です。

特にAK-47はその操作性の良さと携帯性のしやすさ、そして耐久性がよく信頼もあり調達しやすくコストが低い手軽さ、さらにはソ連が発明したことによる社会主義国の象徴としての意義を持ち始め、社会主義を目指している反政府組織や民族自立のための用途に使われたほとんどの武器がこのAK-47と言われるぐらい使用されていき、ギネスブックには『世界で一番使われた銃』として登録されています。ただし、このAK-47の開発者であるミハイル・カラシニコフさんは祖国を守るために作った銃をテロリストに使われることは結構不本意に思っていたそうで、少女がこの銃をとって暴れまくる漫画である『魔法の海兵隊員ぴくせる☆まりたん』の作者がこの人にサインを求めた時には「少女に銃を持たせちゃいけないよ」とコメントしたそう。いや冗談じゃなくて本当にね。

8.戦車

image by PIXTA / 45941035

塹壕戦の開始によってフランスやドイツなど各国で戦線が膠着。どうにかしてこの戦争にケリをつけようとみんな必死でした。そんな中イギリスにおいて「農業用トラクターを軍用化して新兵器を作ろう!」という声が上がります。この案に対して陸軍は反対でしたが、当時イギリスの海軍大臣であり後の第二次世界大戦ではイギリスを指揮することになるウインストン・チャーチルがこの案を支持。陸軍のことも配慮して陸上軍艦として戦車の開発が進められていきました。

そして1916年のソンムの戦いにおいて初めて戦車が導入。ドイツ軍を圧倒し、連合国軍の優位に傾く結果となりました。その後、戦車の登場に衝撃を受けたドイツやフランスなどが競うように戦車を開発。第一次世界大戦の後に起こった第二次世界大戦ではドイツ軍のティーガーやソ連のT-34、アメリカのM-24などさまざまな戦車が製造され、世界を驚かせました。

9.飛行機

image by PIXTA / 33805572

戦車や機関銃、そして毒ガスなど陸ではさまざまな兵器が開発されていきましたが、この頃になると空を使った兵器が登場していきます。

1903年、アメリカにて世界初の有人飛行に成功し、世界に衝撃を与えました。かつていろんな世界の発明者たちが大空に飛ぶ夢を見て悪戦苦闘していた時代が終わり、各国にてこの有人飛行を手掛かりに複葉機が発明。世界にて生産が始まりました。そして第一次世界大戦に入るとこの飛行機は空から機関銃を撃てるようになった戦闘機に変わり、爆弾を大量搭載して空から爆弾を雨のように落とすことができる爆撃機となりました。この飛行機の登場は日本やイギリスなど島国にも簡単に攻撃が可能となり、イギリスが「ドーバー海峡は100万の兵と同じだけの意義がある」と豪語していていたイギリスでも簡単に攻撃を受けるようになる時代がついにやってきたのです。

そして第二次世界大戦となると世界では飛行機による無差別爆撃が行われ、ドイツによるロンドン空襲や、アメリカによる東京大空襲など戦争に民間人を巻き込むようになるなどまさしく総力戦へと様変わりしました。

次のページを読む
1 2 3
Share: