そもそもナチスってどんな政党だったの?
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ナチスとは国家社会主義ドイツ労働者党(Nationalsozialistische Deutsche Arbeiterpartei)の略称のことです。
元々このナチスは1919年のドイツの敗北後の混乱の最中生まれた一弱小政党だったのですが、ヒトラーが入党するとたちまち勢力を拡大していき、最終的には1933年に内閣を組織するところまで上り詰めました。
その後、ナチスは全権委任法によってドイツをコントロールする力を手に入れ、ヒトラーの思想の下、ユダヤ人の迫害、第二次世界大戦の勃発を招いてしまったのです。
ちなみに、ナチスは第二次世界大戦でドイツが敗戦したのを機に廃止され、現在ではドイツで結党禁止となっています。
ナチスドイツの思想
ナチスドイツの思想は今では考えられないほどの全体主義的な思想や、民族を徹底的に排除していこうとした内容でした。
そんなナチスドイツはどんなことを考えてどのようなことを目指して行ったのでしょうか?
まずはナチスドイツは一体どんなことを考えていったのかについて迫ろうと思います。
アーリア人の優遇とユダヤ人の迫害
ナチスドイツがやった悪行の代表例として必ず挙げられるのが人種差別についてでした。
ナチスの指導者であるヒトラーはドイツに住んでいるゲルマン民族(アーリア人)こそが世界を支配するべき人種だということを主張。
さらにヒトラーは世界を堕落しかねないユダヤ人やスラブ人などを徹底的に殺戮してアーリア人の高貴なる血筋を保とうとしていたのです。
そのため、ユダヤ人はドイツ国内で迫害される身となり、ニュルンベルク法によってドイツの市民権を剥奪されるとユダヤ人はアウシュビッツなどに代表される強制収容所に護送され、そこで劣悪な労働を強いられたり、虐殺したりしていきました。
国家運営について
ナチスは全体主義的な考えを持っていて、それに伴って国家も独裁化していきました。
ヒトラーは国民の一人ひとりは国家や民族などの大問題をなんとかすることができず、非常に無力な存在だとしていました。
そのため、国家は国民の中で一番賢くカリスマ性を持っている人が国民を代表として国民全体の力を適材適所で使うことが国家を運営する上で一番大切であり必要であるとされたのです。
もちろん、その指導者はナチスドイツのリーダーであるヒトラーでした。ヒトラーは政権を奪取して独裁化するとドイツの大統領と首相を合わせたポストである総統(Führer)に就任して指導者としてドイツを導いていったのです。
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ナチスと経済
ナチスドイツはドイツの経済を復興したとは後で解説しますが、ヒトラー始めナチスドイツは経済に対してあまり関心を持っておらず、経済は国家が指導すれば上手くいくという風に考えていました。
そのため、ヒトラーは経済のことは全てヒャルマル・シャハトに全て丸投げ。でもこのシャハトという人がとんでもないぐらい有能な人だったこともあり、ナチスの経済は一応成り立っていたのでした。それでも軍拡ありきの経済だったそうですがね。
ナチスドイツが誕生するまで
By Bundesarchiv, Bild 119-1486 / CC-BY-SA 3.0, CC BY-SA 3.0 de, Link
さて、ナチスドイツの思想を見ていったところで、次はナチスドイツが1933年に政権を握るまでどのような歴史があったのかということを見ていきましょう。
ナチスの結成
第一次世界大戦によって敗北したドイツ。敗戦後のドイツでは共産党や右翼政党などが乱立する状態となって政情はかなり不安定なものだったそうです。そんな中1919年1月にドイツ南部ミュンヘンにてとある政党が誕生しました。それこそがいわゆるナチス党だったのです。
この頃はまだドイツ労働者党だったのですが、この頃はユダヤ人の排斥と中産階級の経済を守るべきと訴えた一少数政党でした。
こんな党1、2年もすれば潰れそうになると思いますが、1919年9月にとあるとんでもない男が加入したことによって情勢は一気にとんでもない方向へと動き出したのです。
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