イギリスはどこにある?どんな国?
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国旗について触れる前に、まずはイギリスという国についておさらいしておきましょう。ちなみに、「イギリス」という呼び方は日本独自のものだとご存知ですか?英語での正式名称は「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland」ですが、「UK」や「Britain」と略して言うのが一般的です。
イギリス基本情報
正式国名:英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
首都:ロンドン
言語:英語(ウェールズ語,ゲール語等使用地域あり)
面積:24.3万平方キロメートル
人口:6,565万人(2016年)
通貨:スターリング・ポンド
ヨーロッパ北西部にある王国
イギリスはヨーロッパ大陸の北西岸に位置する立憲君主制の国家。立憲君主制とは、主権は君主にあるものの、その権力が憲法によって制限されている君主制のことを言います。イギリスと言えば王室が有名ですが、君主の仕事は主に国事行為に類することで、絶対的な権力は持っていません。これは日本の皇室と同じですね。
地理的にも日本とイギリスは似ていて、どちらも海に囲まれた島国です。イギリスを構成するのは、グレートブリテン島、アイルランド島北東部、その他多くの島々。また、イギリスは1国として見られがちですが、実は4つの国の連合王国で、首都ロンドンのあるイングランドをはじめとして、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの国が連合してイギリスを形成しています。
イギリス国旗はどんな旗?
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イギリスの場所や国の特徴がわかったところで、本題のイギリス国旗について説明していきましょう。イギリス国旗は優れたデザインで、ファッション雑貨や食品のパッケージなどにも良く使われます。この記事を読んでいるあなたもきっと目にすることが多いはず。ぜひこの記事をきっかけに、よりイギリス国旗についても詳しくなってくださいね。
ユニオンジャックと呼ばれるのはなぜ?
イギリス国旗は一般に、ユニオンジャック(Union Jack)とう呼び名で知られています。「union」は「連合」、「jack」は「船首旗」という意味です。「船首旗」とは艦船の船首に掲げられる旗のことなので、厳密に言えば、ユニオンジャックの名は船上で掲げられている旗のみに使われます。
では国旗は何と呼ぶかというと、ユニオンフラッグ(Union Flag)になるのですが、この呼び名にはあまり馴染みがないですよね。イギリス王室のウェブサイト上にある国旗を説明しているページでも、一番先に出ているのは「Union Jack」でした。やはり親しまれているのはユニオンジャックの方のようです。
国旗のデザインと意味・その由来とは?
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連合王国であるイギリスの国旗は、イングランド、スコットランド、北アイルランドの3つの旗を組み合わせで構成されています。イングランドは白地に赤十字の聖(セント)ジョージ旗、スコットランドは青地に斜め白十字の聖アンドリュース旗、北アイルランドは白地に斜め赤十字の聖パトリック旗です。クロス模様を上手く組合わせ、美しい旗になっていますね。
もう一つの連合王国のウェールズは?というと、早い時期からイングランドに併合されてしまっていたため、ユニオンフラッグにその意匠は含まれていません。ウェールズの旗は緑と白の背景に赤いドラゴンが描かれていて、他の旗とは趣が異なります。もしウェールズの旗も組み込むとしたら、どんなデザインになるのでしょうか?ちょっと難しそうですね!
こんなにある!イギリス国旗を配した国旗
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世界の国旗を見てみると、左上にイギリス国旗を配した旗が数多くあるのに気づきます。よく知られているのは、オーストラリア、ニュージーランドの2つですね。それぞれ、ユニオンフラッグと南十字星が入っていてよく似ている旗としても有名です。他にもクック諸島、ツバル、フィジーなどの国旗にもイギリス国旗を見ることができます。
他国の旗にイギリス国旗が含まれるのはなぜでしょう。その理由は、これらの国が18世紀から第二次世界大戦終結までのイギリス帝国(大英帝国)時代、イギリスの植民地や海外領土だったことにあります。つまり、国旗のデザインは、歴史的にイギリスと深いつながりがあることを意味しているのです。また、現在もイギリスの海外領土である、イギリス領ヴァージン諸島やケイマン諸島などの旗にもイギリス国旗が見られます。