ヨーロッパの歴史

世界はこの戦争によって変わった。特に影響力が強かった4つの戦争

現在まで影響を及ぼした第二次世界大戦

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第二次世界大戦は1939年から1945年まで続いたドイツ・イタリア・日本率いる枢軸国アメリカ・ソ連・イギリス率いる連合国との間で起こった第一次世界大戦に次ぐ2度目の世界大戦のことです。この戦争は第一次世界大戦に負けて多額の賠償金と領土削減を強いられてしまったドイツを率いて『東方生存圏』を掲げた世界最大の独裁者ヒトラーがポーランドに侵攻したことで起こった戦争でした。

この戦争では日本が枢軸国側についたことともあってかヨーロッパだけではなく太平洋まで戦域が拡張。第一次世界大戦ではあくまでもヨーロッパ大陸が主戦場だったのが一気に世界に広まる結果となってしまいました。

そんなこの戦争において世界の大国がどのように変化して知ったのか?世界で何が変わっていったのかを第二次世界大戦の経過を見ながら考えてみましょう。

イギリス・フランスからアメリカ・ソ連へ

第二次世界大戦において初期の頃はイギリス・フランスとドイツ・イタリアの戦争という状況でした。ドイツはポーランドを征服したのち、軍を反転させてフランスに向かうのですが、この時ドイツ軍はかつての第一次世界大戦の教訓を活かして戦車や飛行機を駆使して一気に決着をつけるという電撃戦という戦法を発案しフランスを圧倒。

そのままフランスの首都パリを陥落させてフランスを降伏まで追い込みました。こうして連合国の主格であったフランスは脱落。さらにドイツはイギリスをも征服しようと首都ロンドンに対して空爆。イギリスは降伏はしなかったもののドイツを止められる力は残されていませんでした。

しかし、第二次世界大戦の主戦場がドイツとソ連の独ソ戦に変わっていくと状況は一変します。ドイツはフランスを圧倒した時と同様電撃戦を行なったのですが、ソ連の広大な国土と『畑から取れる』とまで揶揄された動員された兵士の多さにドイツは苦戦を強いられてしまい、1943年のスターリングラードの戦いに敗北した後はついに形勢が逆転する結果となったのです。

さらに太平洋の方でも日本が1941年に真珠湾攻撃を行なったことによってアメリカが参戦。これをイギリスの首相チャーチルが「これでこの戦争は勝てる!」と発言したことでも伺えるようにかつて圧倒的劣勢だった連合国はアメリカとソ連の参戦によって一気に形勢を逆転させ最終的には1945年にはドイツと日本は降伏。第二次世界大戦は連合国の勝利で終わりました。

現在に続く体制の確立

第二次世界大戦という戦争は連合国の勝利に終わりましたが、この戦争におけるMVPはアメリカとソ連であり、この2国が戦後の世界を動かしていくようになりました。アメリカは戦後間もなくした時に国際連合を設立。かつて連合国の主格であった5つの国(アメリカ・ソ連・イギリス・中国・フランス)が常任理事国となり、世界を牛耳ることになったのです。

しかし、これは良い方向ではなかったようで戦争が終わる直前に行われたヤルタ会談においてアメリカとソ連が対立。冷戦と呼ばれる冷たい戦争に突入して世界はアメリカ率いる西側諸国とソ連率いる東側諸国の2つの陣営で争うようになったのでした。

戦争は世界を大きく変える

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このように世界は戦争によってその体制や国際情勢を大きく変えていきました。戦争とは根絶しなければならないものなんですが、それを根絶するためには戦争をしなければならないとなるとちょっと悲しいかもしれません。しかし、そうならないための方法も模索していくことが次の世代につなげていきたい課題だと私は思います。

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