ヒゲが美しい豪傑関羽
関羽と張飛は、劉備と義兄弟の契りを結んだ「忠義の士」です。どちらも大変な豪傑で、「三国志」の物語中では何人もの強敵を倒しています。
関羽は長く美しいヒゲが特徴で、赤兎馬(せきとば)という赤い名馬と、青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)という武器がトレードマーク。教養もあり、人格者でもありましたが、プライドが高く、情にもろいところがありました。ヒジに矢が刺さった時には、麻酔なしで骨を削る手術をしている間、平然と酒を飲みながら囲碁を打っていたそうです。中国では信義に厚い関羽は商売の神様として信仰の対象になっていて、横浜や神戸などの中華街には「関帝廟」という関羽を祀った場所があります。
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怖いけど憎めない張飛
弟分の張飛は乱暴者で酒を飲んで失敗ばかりしますが、どこか憎めないキャラです。蛇矛(だぼう)という長い矛を振り回し、一騎打ちの強さは「三国志」の中でもトップクラスと言えます。劉備が曹操の大軍に追われ、家臣がバラバラになって逃げまわった時には、張飛はたった一人で橋の上に仁王立ち。曹操の軍勢に「死にたい奴からかかってこい!」と一喝すると誰も近寄れず、その間に劉備たちは味方のいる江夏(こうか)へとたどり着いたのでした。
悲劇の美青年提督・周瑜
孔明のライバルの一人、周瑜は「美周郎」と呼ばれた美男子で、音楽にくわしく演奏が間違っていると酔っていても指摘したと言われています。知略・武勇の両方に優れていた人物でしたが、流れ矢に当たった傷が元で36歳で病死。もし周瑜が長生きしていたら、「三国志」は違った歴史をたどっていたかもしれません。
天下無双の裏切り者・呂布
そして、呂布(りょふ)は「三国志」最強の男と言われるほど、天下無双の武将です。しかし人を簡単に裏切るのが難点で、董卓を裏切って殺した後も劉備や曹操などに数々の裏切りを行っています。その武勇は誰からも称えられましたが、最期はあえなく処刑されました。「三国志演義」では情に動かされやすい少年の心を持った将軍として描かれていて、戦乱の世にふさわしい波乱の人生を送った男と言えるでしょう。
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ビジネスにも役立つ!「三国志」の名言・格言4選
年長のビジネスパーソンには「三国志」が好きな方が多いですよね。日常の会話にも「三国志」の名言・格言を挟んでくる人もいることでしょう。そこで、ビジネスにもきっと役立つ、ぜひとも覚えておきたい「三国志」の名言・格言をいくつかご紹介します。
「泣いて馬謖を斬る」
「泣いて馬謖を斬る」馬謖(ばしょく)は孔明にその才能を買われていましたが、ある時戦いで命令にそむいて大敗してしまいます。そこで孔明は馬謖の才能を惜しみつつも、軍の公正を保つために泣いて馬謖を処刑しました。そこで、規律を守るためにはたとえ愛する者でも正しく処罰するということを、「泣いて馬謖を斬る」というようになったのです。
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