イタリアドイツヨーロッパの歴史

世界史を動かした「三国同盟」とは?わかりやすく解説!

ソ連の脅威

ここで日本の考えをみていきましょう。

日本は中国東北部における利権を勝ち取るために満州事変を起こしてしまい、傀儡国である満洲国を建国するに至りました。しかし、これが国際連盟で問題となり、リットン調査団が派遣されて満州国は不法に建国させられたものだとして満洲国を認めない方針となります。そして1931年に国際連盟から脱退したことで日本の世界からの孤立化は激しいものになっていました。

さらに1937年に日中戦争が始まると中国に対して侵攻を開始。破竹の勢いで占領していくのですが、このことがきっかけで日本はイギリスやアメリカなどの国々との関係を悪化させていくようになります。日本は資源が乏しい資源小国。アメリカやイギリスなどといった国際関係が悪化して貿易を縮小してしまうとアメリカなどの輸入に頼っていた日本からしたら大打撃です。さらにイギリスの植民地であったビルマから援蒋ルートで兵器などの物資支援を行ない中国を強化したりしていました。

日本からしたらこの日中戦争を有利に進ませなくてはなりません。そのた日本は中国に援助しているイギリス・アメリカなどを牽制してほしいという思いがありました。また日本はソ連の影響によって共産主義の考えが広まり政府を転覆されてしまうことがあったら大変ですのでドイツと同じくソ連が嫌いでした。そのためドイツとイタリアの防共同盟に参加していき、それが三国同盟に発展していくようになるのです。

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