小説・童話あらすじ

5分でわかる「サン=テグジュペリ」生涯・名言・代表作品をわかりやすく解説

image by iStockphoto

・自分を表現し、集中させる方法が見つかれば、それは自分にとって真実となるだろう。(『南方郵便機』より引用)

・ぼくは泉を見出した。旅の疲れを癒すのに必要だったのはまさにそれなのだ。泉は、彼女はそこにいた。一方、他の女たちは…。(『南方郵便機』より引用)

・ぼくは変わり者の学生だ。自分の幸福を知っていて、そんなに急いで人生と向き合おうとはしない学生なのだ。(『戦う操縦士』より引用)

image by iStockphoto

・心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ。(『星の王子様より引用』)

・わかるだろうか…人生には解決なんてないのだ。ただ、進んでいくエネルギーがあるばかりだ。そういうエネルギーをつくりださねばならない。解決はその後でくる。(『星の王子様より引用』)

7.サン=テグジュペリのおすすめ本

La dernière mission.jpg
Florence Ramioul投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

サン=テグジュペリの代表作『星の王子さま』があまりにも有名で、他の作品がかすんでしまい読まれることは少ないでしょう。でも、飛行士として活躍した彼の実体験を基にした作品には、エネルギッシュで読み応えのある作品はたくさんあります。彼の代表作品をご紹介しましょう。

7-1.『夜間飛行』

1930年に執筆された、「夜」がテーマの小説。「夜」が与える生と死の二面性に迫った一冊です。危険視されていた郵便飛行士たちの信念と誇り、地上からの冷酷な司令に立ち向かう彼らの孤高の姿が描かれています。

作者も実際に郵便飛行士だった経験から溢れだす、緊張感とロマンが発する臨場感も尋常ではありません。飛行士として感じた美しい風景の描写も、この作品を引き立てています。

宮崎駿氏が装丁をした、心惹かれる一冊。中には、26歳の時のデビュー作『南方郵便機』も併録しているので、一度で二度おいしい作品です。何度か精読し、理解を深めるのも面白さでしょう。

IMAGE

夜間飛行 (光文社古典新訳文庫) | サン=テグジュペリ, 二木 麻里 | フランスの小説・文芸 | Kindleストア | Amazon

Amazonで見る
Amazonで詳しく見る

7-2.『人間の土地』

郵便航空会社で飛行士として実際に空を飛んだ、彼の人生における人生観の移り変わりを感じられる1936年に書き始めたエッセイです。空と大地での実体験を、盛り込んでいるのもこの本の魅力でしょう。この作品で、アカデミー賞を受賞しています。

南米やアフリカでの極限状態や勇気と信念を持って生きた僚友ギョメの遭難と死など、厳しく悲しい現実と向き合うことから、「人間の本質と生の意味」を追求した作品ともいえるでしょう。美しい文章から溢れだす、豊かな自然の中で生きる人間の自己犠牲と愛をリアルに体感できる傑作。若年層にぜひ、読んでいただきたい一冊です。

IMAGE

人間の土地 (新潮文庫) | サン=テグジュペリ, 大学, 堀口 |本 | 通販 | Amazon

Amazonで見る
Amazonで詳しく見る

7-3.『星の王子さま』

アラス上空の偵察飛行後の、1943年に発行され70年以上も人気が衰えない彼の永遠の代表作。300以上の言語に翻訳され、約2億冊の発行部数を誇るロングセラーです。バラと喧嘩し自分の星を出た王子さまが、7つの星でさまざまな経験をする中で、「本当に大切なことは何か」に気づかされます。

愛らしい王子さまの冒険を、宇宙という壮大なスケールで描かれた「愛と絆」がテーマの子どもに向けた一冊。子どもだけでなく、大人にこそ読んでほしい小説です。

IMAGE

星の王子さま (新潮文庫) eBook: サン=テグジュペリ, 河野万里子: Kindleストア

Amazonで見る
Amazonで詳しく見る

永遠の名作『星の王子さま』の著者サン=テグジュペリの一生は死と隣り合わせだった

image by PIXTA / 15035811

パイロットとして戦争に参加し命を落としたアントワーヌ。彼が残したものは、国に関係なく愛し合える不思議な力を持った数々の小説です。耳を澄ませば、「ぼくに、ヒツジの絵を描いて!」という、可愛らしい王子の声が聞こえて来ませんか?

1 2 3 4
Share: