弥生時代日本の歴史

弥生時代最大級の環濠集落遺跡「吉野ヶ里遺跡」を元予備校講師がわかりやすく解説

吉野ケ里遺跡に次ぐ大環濠集落である唐古・鍵遺跡

中国の歴史書「魏志倭人伝」。その中に記された邪馬台国はいまだに場所が特定されていません。邪馬台国九州説の根拠の一つとされるのが吉野ケ里遺跡なら、邪馬台国畿内説の根拠の一つとされるのが唐古・鍵遺跡でしょう。

唐古・鍵遺跡は奈良盆地のほぼ中央部に位置する弥生時代の環濠集落遺跡です。遺跡の発見は1936年。唐古・鍵遺跡では直径400mの環濠に囲まれた大型遺跡で、高床倉庫や大型の竪穴住居、貯蔵穴、井戸などの遺構が発見されています。

土器や農耕具などの木製をはじめ、近畿地方で多く出土する銅鐸の鋳型ヒスイの勾玉なども見つかりました。

また、楼閣が描かれた土器が出土するなど、弥生時代の他の遺跡にない遺物なども見つかっています。遺跡の大きさや遺物の多様さから、畿内で大きな影響力を持った集落だったといえるでしょう。

吉野ケ里遺跡へのアクセス

image by PIXTA / 41563384

吉野ケ里遺跡は佐賀県にある遺跡です。福岡空港からなら、福岡市内でJR鹿児島本線、または長崎本線でJR鳥栖駅まで。鳥栖から長崎本線の普通列車に乗りJR吉野ヶ里公園駅で下車するのが良いでしょう。佐賀駅や博多駅からも同じようなルートでたどり着くことができます。佐賀市内や博多市内のホテルに予約をとり、北九州の名所旧跡をめぐる観光に組み込んでもいいでしょう。入園料や営業時間などは吉野ケ里遺跡の公式サイトや電話などで確認したほうが良いでしょう。ぜひ、吉野ケ里遺跡を訪れ弥生ロマンに浸ってみてください。

1 2 3
Share: