ドイツヨーロッパの歴史

ドイツ世界遺産「ケルン大聖堂」を古都ケルンの歴史と共にわかりやすく解説

ケルン大聖堂に収められた教会の宝、東方三博士の聖遺物

ケルン大聖堂で一番の宝物といえば、東方三博士の聖遺物です。東方三博士とは、イエスの誕生の時に東からやってきて、イエスに礼拝したとされる人物たちのこと。東方三博士は乳香、没薬、黄金などを贈り物としてイエスに捧げました。

東方三博士の聖遺物とは彼らの遺骨のことです。中世キリスト教世界では、聖書にまつわるものや聖者の骨などを聖遺物として信仰する慣習がありました。

1164年に神聖ローマ皇帝フリードリヒがミラノから持ち帰ったとされ、見事な黄金細工の棺に収められています。中世の人々は聖遺物を一目でも見たいと思いケルンを訪れました。

歴代大司教たちの遺産や大聖堂の儀式で使用された道具など、貴重な財宝の数々は大聖堂に隣接する宝物館で見ることができます。大聖堂見学の後で訪問してもよいですね。

 

世界遺産ケルン大聖堂は今もケルン市民・ドイツ国民の誇りであり続け

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ゴシック建築の代表作であるケルン大聖堂は、ケルン市民が誇りとする建物です。同時に、ケルン大聖堂はドイツ国民にとってもドイツ人の誇りを思い起こさせる重要な建物となりました。第二次世界大戦で大きな被害を受けたものの、多くの人々の助力により現在のような姿を取り戻しました。

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