日露戦争の勝利がアジア各国に与えた影響
アジアの一国である日本が、ヨーロッパ列強の一角であるロシアに勝利したことは、欧米の植民地とされていたアジア諸国の人々に大きな影響を与えました。
イランではイギリス・ロシアの進出に譲歩し、国民に重税を課していたカージャール朝に反発する立憲革命が起きました。オスマン=トルコでは、日露戦争に刺激された若手の軍人である「青年トルコ」が革命を起こします。
フランスの支配下に置かれていたベトナムではファン=ボイ=チャウが日本に留学生を送り込む東遊(ドンズー)運動を展開しました。のちに、ガンジーとならんでインド独立の父となる16歳のネルーは、留学先のロンドンで日露戦争の勝利を聞き、インド独立の夢を膨らませます。日露戦争はアジア人がヨーロッパ人に勝利した戦争として多くの人々に影響を与えました。
明治維新から30余年で日本は列強に勝利するほど成長した
幕末、欧米列強の日本侵略を恐れた志士たちは日本を欧米列強に対抗できる国にするため幕府を倒し、明治維新を達成しました。戊辰戦争から30年ほどで日本は清国やロシアに勝利することが出来るほど強い国に成長します。しかし、日露戦争の勝利は国民の大きな犠牲によって得られたものだということを忘れてはいけません。
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