平安時代日本の歴史

武士たちの尊崇を集めた鶴岡八幡宮の歴史とは?~文化財と見どころもご紹介~

武家の棟梁たちがお祀りされた社【白旗神社】

鶴岡八幡宮の境内には、いくつかの小さな神社(摂社)があります、白旗神社もその一つで、源頼朝公と3代目の実朝公がお祀りされているのです。

「白旗」は源氏の旗印という意味なので、いかにも武家の棟梁をお祀りした社らしく、勝負事や学業成就などにご利益があるそう。社殿も黒塗りで、見た目からして男っぽい印象がある神社ですね。

静御前が義経を慕い、舞った場所【舞殿】

本宮へ続く参道の途上にある建物が「舞殿(まいどの)」。ここで祭儀の際に舞や神楽が奉納されるのです。

鎌倉時代の頃、追及の手を逃れて源義経とともに落ち延びようとした静御前は、遭難して捕まり鎌倉へ送られました。この舞殿で白拍子の舞を命じられた彼女は、わざと義経を慕う唄をうたって頼朝を激怒させます。

しかし、妻の政子だけはたいへん感じ入り、「私が御前の立場であっても、あの様に唄うでしょう」と夫を取りなし、命を助けられたそうです。

ご祭神を祀る中心となる社殿【本宮(上宮)】

ご祭神である応神天皇、神功皇后、比売神を祀る鶴岡八幡宮の中心地ともいえる場所です。若宮(下宮)とともに国の重要文化財に指定されており、年間を通じて様々な祭儀が執り行われています。

江戸時代後期の文政年間に再建され、建築様式は権現造り。江戸時代になって一般的となった構造です。本殿と拝殿を一体化した造りは日光東照宮や北野天満宮などにも見られ、その美しい姿は見る者を魅了しますね。

ちなみに、この鶴岡八幡宮の御朱印なのですが、2018年にバージョン変更されていますので、以前に授与したものと見比べてみても面白いかも知れません。

また、源氏池の中に浮かぶ旗上弁財天社でも違う御朱印が頂けます。「鎌倉江の島七福神」といえば聞いたことがある方もいらっしゃるのでは?

鶴岡八幡宮へ行ってみよう!

image by PIXTA / 39760056

鶴岡八幡宮はたいへん見どころも多く、境内もかなり広いので、十分楽しめる場所ではないでしょうか。特に鎌倉周辺は人気のある観光地も多く、鶴岡八幡宮を中心にそれぞれのスポットを巡っていくのがベストだと思います。ここに参拝して源氏パワーをたくさんもらい、明日への活力とするのもいいかも知れませんね。なんだか頑張れそうな気がしてきそうですね。

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明石則実