平安時代日本の歴史

武士たちの尊崇を集めた鶴岡八幡宮の歴史とは?~文化財と見どころもご紹介~

【12月】御鎮座記念祭

この祭儀の際、行われる神楽は鶴岡八幡宮創建当初より伝わるもので、800年余りの歴史をもっています。頼朝公の頃に火災で焼亡した際、復興後に遷宮の儀式を執り行い、その際にこの神楽が奉納されたそうです。

頼朝公が遷宮を行った12月16日にちなみ、御鎮座記念祭が行われており、17時の本宮での祭儀の後、舞殿北庭でその当時唱えられた「宮人曲」を復元して神楽が奏され、舞楽「人長の舞」も奉奏されます。暗がりの中、篝火に映える舞姿はたいへん優雅で、800年前の幽玄な世界が偲ばれるのです。

鶴岡八幡宮の見どころをご紹介!

image by PIXTA / 33535385

鶴岡八幡宮の境内はたいへん広く、そのぶん見どころもたくさんあります。その中でも特に「ココは見てほしい!」という場所をご紹介しますので、旅行や観光の参考にしてみて下さいね。

源頼朝が、妻政子のために作った池【源平池】

鶴岡八幡宮の大鳥居をくぐると、すぐ右側にある池が源氏池。そして左側にある池を平家池といいます。春は桜、夏は紅白の蓮の花が見事に咲く参拝者の憩いの場となっていますが、1182年に頼朝が妻政子の安産祈願のために若宮大路を整備した時に一緒に作ったのが、この池だといわれていますね。

言い伝えとして、源氏池には島が3つあり発展を願う「産(さん)」を。平家池には島が4つあって滅亡を願う「死(し)」を掛けたものであるといわれています。

また源氏池には「政子石」という祈願石があり、夫婦円満を願う石だそうです。

春には桜のトンネル!【段葛】

鶴岡八幡宮の参道である若宮大路が、二の鳥居から境内まで続く一段高くなった歩道が「段葛(だんかずら)」と呼ばれています。

もともとソメイヨシノなどの桜が植えられていた場所なのですが、平成の大改修によって老木が一新され、現在ではとてもきれいに整備された歩道となっていますね。

春の桜が咲く頃には「桜のトンネル」が参拝客たちの目を楽しませてくれています。

1年で2度、見頃が楽しめる牡丹の園【神苑ぼたん園】

ちょうど源氏池の奥まった場所にあり、日本庭園の中に100品種、1000株もの牡丹が咲き誇っています。「正月牡丹」「春牡丹」が季節ごとによって咲くため、1年に2度開花を楽しむことができるのです。

正月牡丹の見頃は元日~2月下旬、春牡丹の見頃は4月~5月中旬となっています。

鶴岡八幡宮のパワースポットの一つ【鶴亀石】

ちょうど本殿から境内の白旗神社へ向かう途中にある、台座に載せられた2つの石のことです。

この石に水を掛けると「鶴と亀」の模様が浮かび上がるらしく、開運のご利益があるのだとか。一度試してみてはいかがでしょうか。

次のページを読む
1 2 3 4
Share:
明石則実