中国の歴史中華人民共和国

日本のお隣「中華人民共和国」とはどんな国?政治体制から経済まで徹底的に解説!

日本のお隣の国といえば韓国や中国などを思い浮かべるかもしれませんが、中国の場合だと、なにかと最近経済の問題だとか、香港やチベットの問題など様々な場面で中国の情勢が取り上げられることもしばしばあると思います。 そこで今回はそんな中国がどんな国なのか?そして中国に関するいろいろ問題や政治体制に関して解説していこうと思います。

中華人民共和国の簡単な解説

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中華人民共和国は1948年に成立した大国で、13億人の人口を擁する世界で一番人口が多い国としてしられています。

首都は東北部にある北京。そのほかにも南京、上海、天津、重慶などの中心都市もあります。

中国は2000年前から文明が発達していき、アジアの中心としての役割を果たしていきましたが、中華人民共和国は共産主義国家として誕生して、共産主義特有の経済政策が行われたり、文化大革命によって文化が破壊されたという負の歴史もありますが、現在では共産主義国家ながら一部資本主義の制度を取り入れて大発展。今ではアメリカに並ぶ国内総生産(GDP)を擁している世界屈指の経済大国となりました。

中華人民共和国の地形と農業

中華人民共和国はロシア連邦、カナダに次いで世界3番目の面積を誇る巨大な国家で、 ネパール、ブータン、ミャンマー、ラオス、ベトナム、モンゴルと国境を接しており、その広さもあり地帯によって気候がだいぶ変わっています。例えば中国大陸で最も寒い地方であり最北部の省である黒龍江省では1月の平均気温は-30.6℃。しかし、最も暑い新疆ウイグル自治区で7月の平均気温は33℃。また、内陸などの気候関係もあることもあり、重慶・武漢・南京は夏場に特に暑い地方として『三大火鍋(三大火炉)』とも呼ばれています。

また、農業の方はというと北部は小麦を主に栽培しており、南部ではお米を生産したりしていますが、そんな中国を支えているのが長江と黄河と呼ばれる二つの大きな河川。

この川付近に中国は発展していきましたが、その甲斐もあってか中国の食糧自給率は5年連続で90%以上を維持。穀物自給率に至っては95%にも達しています。

牧畜は主に中国内陸部で行われており、特に豚肉の生産量が多く、豚肉の生産量は世界シェアの2分の1を占めています。中国の浙江省にある金華山の金華ハムは世界三大ハムとしても有名ですね。

中華人民共和国の政治体制

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中華人民共和国は日本のお隣の国なのですが、日本とは全く政治体制を取っている国です。実はその中華人民共和国の政治体制が日本との確執やアメリカとの対立などにもつながっているのですが、次はそんな中華人民共和国の政治体制について見ていきましょう。

基本的に中国共産党オンリー

中華人民共和国は毛沢東が主導していた中国共産党がこれまで中国大陸を統治していた中華民国を台湾に追い出したことによって1948年に成立した国家です。要するに共産主義を取っている国家というわけなんですね。

共産主義国家というのは基本的には政党というものは共産党と共産党の指導を受けている政党しか認めていません。中華人民共和国でもそれは例外ではなく基本的に中国共産党が政治を行うとしており、中華人民共和国の憲法第1条に「労働者が指導する、労農同盟を基礎とする人民民主独裁の社会主義国家」「国家の全ての権力は人民に属し、人民は中国人民代表会議を通じて国家権力を行使する」と書かれているように全ての権力は人民に集中するという民主集中制がとられています。これは一見すると民主主義のように感じますが、近代民主主義国家の基本である三権分立はなされておりません。

まぁ要するに結局は中国共産党が一番という形ということなんですけどね。

中国の全てを支配している中国共産党中央政治局常務委員会

中国という国はとにかく共産党が一番。そのため中国のトップも自然に中国共産党のトップとなるのです。その中国共産党のトップが集まるのが中国共産党中央政治局常務委員会。

長ったらしい名前なんですが基本的に共産党の方針はこの組織によって全て決められています。(一応党大会はありますが、5年に1回しか開かれません)

中国の国会【全人代】

中華人民共和国には一応国会みたいな組織はあります。それが全国人民代表大会(通称全人代)というもの。

基本的には日本みたいに全国から選挙によって選ばれた人が参加して色々な国の法律を決めるような役割をなしているのですが、実際には共産党の運営計画を報告したりするだけで民主的なことは全く行われません。

選挙も日本みたいに直接国会議員を選ぶのではなく県レベルの委員が投票するいわゆる間接選挙であり、さらにはほとんどが共産党が指名した人に対する信任投票となっているのです。

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