目覚ましい発展を見せる中華人民共和国
1978年から解放された中国は外国の企業が次々と参入。いつしか中国は大躍進政策によって崩壊していた状態から息を吹き返し、アメリカに次ぐ経済規模を誇る国にへと成長を遂げました。
今では上海を始め中国の各都市が大都市として世界の一大都市となっているのはご存知かもしれません。
しかし、アメリカとの貿易摩擦がかなり白熱していることも事実であり、アメリカによる経済制裁や関税の引き上げなど様々な部分でアメリカとの競争が見受けられます。
一国二制度
現在いろいろ香港が問題に挙げられていますが、実はこの香港の問題の元凶となっているのが一国二制度というもの。
一国二制度というのはわかりやすく説明すると『一応中華人民共和国の国内として位置しているけど社会主義国家の考え方は持ち込みません』というもので、要するに社会主義国家である中国にもかかわらず、資本主義社会として存続していくのは許すというものだったのです。
こんなややこしい考え方が生まれたのは1978年の頃。元々中華人民共和国は台湾を含めて中国だと主張していましたが、台湾には1948年の国共内戦で敗れた中華民国が存続しており、中華民国は中華民国で台湾のこの政府こそが中国の政府だと主張しているのでした。
当時国の実質的なトップであった鄧小平は最初は武力を使って台湾を手に入れようとしていましたが、時代が経つにつれてある程度寛容的な姿を見せて台湾との併合を目指すという方針に変わっていったのです。この時に生まれたのが一国二制度。
元々は台湾に対する制度だったのですね。
しかし、台湾がこれに応じることはなく、この一国二制度が始めて適用されたのが1997年にイギリスから中国に返還された香港だったのです。一国二制度を適用してしまったがために中華人民共和国の圧力に反抗する人が続出していき、そして今の香港問題に繋がっているのでした。
チベット問題
中華人民共和国に関する重要な問題の一つにチベット問題があります。
チベットはかつてあった大清帝国に服属していましたが、この周辺にはダライ・ラマを中心としたチベット仏教が発達しており、中国とは全く違う文化を形成しているのです。
なんで中華人民共和国とチベットが問題になっているのかというも社会主義国家と宗教がかなり水と油の状態にあると思います。
社会主義の考え方に影響を与えたカール・マルクスは「宗教はアヘンである」としており、ソ連や中華人民共和国などは宗教のことをかなり弾圧していたのです。
これに困ったのがチベット。チベット仏教をよりどころとしているチベットからしたら社会主義国家に編入されることはチベット仏教が弾圧されることになることは確定的なものに。しかし、1951年に中華人民共和国に編入されるとチベット仏教のトップであるダライ・ラマ14世は亡命。度々このチベットでは暴動が起こり、この問題は今に繋がっているのです。
中華人民共和国はお隣の国だからこそいろいろ知ろう
中国といえば近いんだけど、最近問題があり近づけないと思う人が多いと思いますが、近い国だからこそお互いに文化や問題などを共有して解決に動くべきだと思います。
この記事を見てもし中国のことを思ってくれれば私としては幸いですね。