獲物をゲットできるまで絶対動かない鳥【ハシビロコウ】
1メートルを超える大型の鳥で、特徴はとにかく大きいボリュームのあるクチバシ。普段は上空を旋回運動をして目的となる水辺の餌場を探しており、肺魚(ハイギョ)が大好物。その名の通り肺呼吸する魚なので、たびたび水面に上がってきます。
その瞬間を見澄まして狩りをするのですが、肺魚が水面へ上がってくるまで、いつまでもいつまでも待ち続けることは当たり前。それこそ丸一日動かずにジッとしているなんてザラで、とにかく水面を見つめたまま身じろぎしません。
肺魚が水面に出てきた一瞬を逃さずダイブし、仕留めます。その大きなクチバシの先端はカギ状になっていて、ぬめった獲物でも逃すことはありません。先に肺魚の頭を「ゴキゴキ」と粉砕し、動きを止めた上でゆっくり食事するのですね。
子供の頃はかわいいものですが、成長すると怖い顔になるというのもハシビロコウの特徴ですね。
実は歯がある鳥【ガチョウ】
知る人ぞ知る…ガチョウのクチバシを間近で見ると「えっ!?」と驚くことになる
鳥類の祖先は恐竜だと言われており、鳥は歯が退化してなくなって、代わりにクチバシが発達していますよね。でも、ガチョウにはなぜか歯があります。といっても歯茎のある歯ではなくて、クチバシが変化したもの。
ガチョウは、食べ物である水草を引きちぎって食べるために、このような形になったのですね。ちなみに、ガチョウとアヒルの見分け方は、この歯があるかどうかってご存知でしたでしょうか?
生存競争を生き抜くための進化~哺乳類編~
陸上で暮らす哺乳類にも、厳しい生存競争を生き抜いていくために進化を遂げた動物たちがいます。それは、食べるためだったり、繁殖のためだったり、敵から逃れるためだったり。そんな変わった哺乳類のページをひも解くことにしましょう。
鼻の大きさは男前の証!【テングザル】
鼻が大きくて長くて、人間からすれば滑稽な顔立ちに見えてしまいますが、テングザルの世界ではそういうわけではないようです。
研究発表によれば、オスのテングザルは鼻が大きければ大きいほど、同じグループに属しているメスの数が多くなるという傾向が。また、オスが大きな鼻を使って、低い鳴き声を発することによってメスを魅了しているといわれていますね。
鼻の大きさが睾丸の大きさに比例しているという研究データもあるそうで、子孫繁栄のために「性選択による進化」を遂げた典型的なモデルだといわれています。
丸まって鉄壁の防御!【ミツオビアルマジロ】
背中に3本の帯模様があることから、ミツオビアルマジロという名がありますが、危険を察知した時に、丸まって防御できるのはミツオビアルマジロだけです。他の種類のオオアルマジロやヒメアルマジロなどは丸くなれません。
丸くなった時に、みずからの頭と尻尾を、まるでパズルのように組み合わせることができるため、わずかな隙間もできません。しかし丸くなるのは最終手段で、ミツオビアルマジロは基本的に穴暮らしのため、しかも臆病な性格なので、夜にしか外へ出てこないのです。
ちなみに分類上は、アリクイやナマケモノなどと近い種類になります。
シマウマ?ウシ?シカ?【オカピ】
見た感じが、シマウマ、ウシ、シカを組み合わせたような強烈なビジュアルを持つ動物がオカピです。まさかのハーフかハイブリッド?と思わせるようなルックスは、【森の貴婦人】とも言われていますね。
実はこのオカピ、分類上はキリンの仲間なんです。元々は森にオカピがいて、のちにそこから分かれたグループが草原へ向かってキリンへと進化したそう。今や、とても似ても似つかぬ見た目となりましたね。
オカピが進化したというよりも、キリンの方が進化したといっても良さそうですね。