イギリスヨーロッパの歴史

ダーウィンもびっくり?進化の過程で生まれたヘンテコな生物たち

19世紀に活躍したイギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィン。彼は「種の起源」を著わし、世界中を駆け回って動植物たちの進化の過程を解き明かしました。当時はまだDNAも遺伝子も解明されてなくて、【変異】と【遺伝】と【自然選択】を軸に、理論的に進化論を展開してのです。今や現代自然科学の概要を作ったと表現してもいいでしょう。しかし、そんなダーウィンですら、見たらびっくりするような生物たちが、この地球にはたくさん存在しています。ウィキペディアを読むだけではわからない、そんなヘンテコな生物たちを紹介していきましょう。

見た目が不思議な生物たち~海の生物編~

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ヘンテコな生き物がいる場所といえば、やはり海でしょう。海は最初の生物が誕生したところであり、すべての生物の源でもあるのです。彼らが生きていく上で、そうならざるを得なかった進化の過程を見ていきましょう。

まるでユニコーンのような角を持つクジラ【イッカク】

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まずは海の哺乳類から。見た目が特徴的なイッカクは、見た目はアザラシやトドに近い仲間かと思いきや、実はクジラなんです。どちらかというとイルカやマッコウクジラに近いと言ってもいいでしょう。

角(ツノ)の長さは約3メートル前後。大人のイッカクが体長4メートルちょっとですから、その長さのほどがわかります。そしてこの角は、骨から生えているのではなくて、犬歯が変化して長く伸びたものなのです。とてつもなく長い出っ歯ということ。でも、こんな長い角を持ってたら邪魔じゃない?と考える人も多いはず。

実は、オスにしか、この角は生えないため、定説ではメスを引き付けるために長さを競い合うのだそうです。しかし5年ほど前に一つの学説が出てきました。角の役目は、周囲の状況や塩分濃度を確認するためのソナーの役割を果たしているのではないか?ということ。そう考えると、少しでも先の様子を探るために、長い角のほうが有利なのかも知れません。

透明な頭を持った深海魚【デメニギス】

macropinna microstoma(日本語字幕つき) 深海魚デメニギス

この魚は、水深400~800メートル付近に生息し、見た目は普通の魚のよう。しかし、頭部だけが異様な特徴を備えています。頭部全体が透明で、中は同じく透明な液体で満たされており、眼は外側についているのではなく、なんと頭部の中にあるのです。

しかもその目は緑色で、筒状のチューブのような形をしており、真上を見るようになっています。深海の暗闇の中でも、観察力に優れ、遠くを見るような双眼鏡のような役割を果たしているのです。

彼らのエサは、クダクラゲが捕まえようとしている小魚などで、実はエサを盗み取って生活しているのですね。クダクラゲには鋭いトゲがありますが、デメニギスは刺さっても大丈夫。だから大事な目が頭の中にあるということ。

エサの少ない深海だからこそ、できるだけ体力を使うことなく行動することが、彼らの生きる手段なのです。

鉄で出来たヨロイを持つ貝【ウロコフネタマガイ】

ウロコフネタマガイ – 江ノ島水族館

深海にある熱水噴出孔というものをご存知でしょうか?海底火山の近くに存在し、重金属を含んだ大量の熱水が噴出する場所になります。普通の生物であれば、重金属などは有毒でしかないので近寄ることもありませんが、この噴出孔に発生する微生物目当てに多くの生物がコロニーを形成しているのです。

ウロコフネタマガイ(スケーリーフット)という巻貝も同じで、地質の泥を漉し取って栄養を得ています。しかし、この貝の何が珍しいかというと、鉄のヨロイをまとっているからなのです。

通常、巻貝には外敵から身を護るためのフタがあるのですが、このウロコフネタマガイは、硫化鉄で出来たシールドを持っています。そのシールドを閉じさえすれば、捕食者であるエビやカニがやって来ても大丈夫。

しかし、酸素濃度の低い深海底だからこそ役に立つのであって、ウロコフネタマガイを浅い海へ移すと、たちまち酸素の影響で錆びて動けなくなってしまうそうです。だから水族館などでは飼うのは難しいということになります。

血液が透明な魚【コオリウオ】

動物であっても魚類であっても、血液内に赤血球は存在しており、血液は赤いもの。しかし、このコオリウオは違います。実は水のように血液が透明なのです。

通常、赤血球内にあるヘモグロビンで酸素を全身に運ぶもの。しかしコオリウオの場合は酸素をエラだけでなく、体全体で取り込んでいるといいます。だからヘモグロビンを活用する必要がなく、血液どころかエラも内臓もすべてが真っ白か透明なのです。

世界初公開! 血液が透明な魚「コオリウオ」

干潟を歩いたりジャンプする魚【ムツゴロウ】

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有明海のアイドルといえば、このムツゴロウではないでしょうか。ハゼの仲間ですが、見た目もユーモラスで、ちょっととぼけた感じが可愛いとおっしゃる方も多いです。

この魚、大昔に中国大陸と九州が、まだひと続きだった頃に渡ってきたらしく、進化の過程で危険な海中から比較的安全な干潟へと生活圏を移してきたと考えられています。そのため、干潟を長時間歩けるように、口の中と皮膚に少量の海水を貯めておいて、そこから酸素を得ているということです。

また、求愛行動のひとつである胸ビレを使ったジャンプも特徴的。実はこの胸ビレ、人間と同じような構造や関節を持っており、産卵期を迎える5~7月には、オスたちの大ジャンプ大会が見られます。

生きるためにクチバシを進化せた鳥たち~鳥類編~

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食物を得やすいように進化を遂げたのは、何も水棲動物や哺乳類ばかりではありません。鳥類もクチバシの形状を変化させることによって、今日まで生き抜いてきたのです。そんな特徴的な鳥を2例ご紹介しましょう。

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明石則実