日本の歴史昭和

広島の後なぜ長崎にも原爆が投下された?その理由をわかりやすく解説

唯一の原爆批判声明文

非人道的な兵器の使用を批判している声明文です。

「米国は再三にわたり、毒ガスその他の非人道的戦争方法を不法とすべきで、相手国がこれを使用しない限り、その国にこれらの兵器を使用しない旨を声明している。しかし、それにもかかわらず、このたび米国が使用した原子爆弾は、その性能の無差別かつ惨虐性において、毒ガスその他の兵器を遥かに凌駕するものだ。従来のいかなる兵器にも比較できない無差別性惨虐性を有するこの爆弾を使用するのは人類文化に対する新たな罪悪だ。帝国政府は、自らの名において、また全人類および文明の名において米国政府を糾弾すると共に、即時このような非人道兵器の使用を放棄すべきことを厳重に要求する」

出典:『アメリカの戦争責任:戦後最大のタブーに挑む』著者: 竹田恒泰

しかし敗戦後は、一度も非難することはなく1963年の原爆裁判で日本政府は次のように主張しました。

「原子爆弾の使用は日本の降伏を早め、戦争を継続することによって生じる交戦国双方の人命殺傷を防止する結果をもたらした。かような事情を客観的にみれば、広島市・長崎市に対する原子爆弾の投下が国際法違反であるかどうかは何人も結論を下し難い」

出典:『アメリカの戦争責任:戦後最大のタブーに挑む』著者: 竹田恒泰

米国政府と同じ立場であり、原爆のおかげで「早期終戦でき、人命が節約できた」という論法で、違法とはいえないと説いています。

原爆のない世界に

image by PIXTA / 8028320

なぜ軍事拠点ではなく民間人居住地区を標的にし、防空壕に退避するチャンスを与えずに原爆を投下したのでしょうか?軍事施設だったら破壊してもいいというわけではありませんが、当時平和を願って暮らしていた一般の人々は、現在私達のように普通に生活している人間でした。「仕方なかった」という声が多くありますが、被害者からすると仕方なかったことでは済まされない問題です。二度と核兵器を使わないような平和な社会ができることを祈りましょう。

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