ヴィクトリア女王の死
1900年に入ると、ヴィクトリアの衰えが目に付くようになりました。食欲が減退し、不眠に悩まされていたようです。このころ、ヴィクトリアは夫が建てたオズボーンハウスにいました。
1901年、ヴィクトリアは脳出血に倒れます。この知らせを聞いて子供たちはヴィクトリアのもとに急いで馳せ参じました。ヴィクトリア女王の孫でドイツ皇帝のヴィルヘルム2世はドイツでの公務を差し置いて祖母の臨終に立ち会おうとロンドンを訪問します。
1901年1月22日、ヴィクトリアの容体は急変。侍医とヴィルヘルム2世に頭を支えられた姿勢のまま、女王は亡くなりました。時に、ヴィクトリア女王81歳。1902年2月1日、ヴィクトリア女王の葬儀が執り行われました。
ヨーロッパの祖母となったヴィクトリア
ヴィクトリア女王はアルバート公子との間に9人の子をもうけます。王子や王女はドイツやロシアの王室に入りイギリスとそれらの国とのきずなを深めました。ヴィクトリアは、ヨーロッパ王室の祖母ともいうべき存在となります。1901年にヴィクトリアがなくなった時、人々は一つの時代の終わりと感じたといいますが、それだけ、当時の人々にとって印象深い存在となっていたのでしょうね。