ピサロによるインカ帝国征服
コルテスによるアステカ王国征服から10年後、もう一人の征服者がペルーにあったインカ帝国征服に乗り出します。彼の名はピサロ。ピサロはスペイン王カルロス1世と契約し、インカ帝国征服に乗り出します。
インカ帝国は高度な文明を持つ国家でした。そのため、道路も整備されており、ピサロの軍団も「インカ道」を通って都のクスコに迫ります。インカ皇帝アタワルパの軍ははカハマルカという街でピサロ軍と向き合いました。
ピサロは銃火器でインカ軍を圧倒。アタワルパを捕らえます。ピサロは人質としたアタワルパの身代金として部屋いっぱいの貴金属を要求。インカ人たちは要求にしたがって貴金属を用意しましたが、アタワルパは解放されずにのちに処刑されてしまいます。
ピサロはクスコにある神殿などをことごとく略奪し黄金など貴金属を奪いました。コルテスやピサロのような征服者をコンキスタドレスといいます。
スペインの征服者は過酷な支配でインディオたちを苦しめた
スペイン人たちはアステカ人やインカ人をはじめ、ラテンアメリカに住んでいたインディオたちを虐殺、あるいは奴隷化して黄金を奪い去りました。これによりインディオたちの文化は徹底的に破壊されます。さらに、スペイン人たちが持ち込んだ天然痘などの病気によりインディオの人口は激減しました。発見されたラテンアメリカの人々からすれば、とんでもない災厄が海のかなたから訪れたと言えるでしょう。