日本の歴史

春分や夏至だけじゃない!知れば知るほど面白い「二十四節気」と暦の世界

11月7日頃~立冬(りっとう)

本格的な冬はまだ先ですが、ここから立春までを暦の上では「冬」としています。

冷たい木枯らしが落ち葉を舞い上げ、マフラーが恋しくなる季節。太陽の角度も傾いて、影が長くなります。空気が乾燥し、火事が起きやすい時期。火のもとには十分に気を付けたいところです。

11月22日頃~小雪(しょうせつ)

雪はさほど多くない季節、という意味の言葉。地域によっては初雪が観測され、冬の到来を予感させる時期でもあります。

紅葉が散り始め、紅葉狩りなどを楽しむなら早めのお出かけが必要です。

雪といっても積雪するほどではなく、気温もそれほど低いわけではない。ただ、雲の上では準備万端整っているはず。冬はもうすぐそこまで来ています。

12月7日頃~大雪(たいせつ)

東北や北海道では本格的な積雪の時期を迎えます。動物たちも冬ごもり。12月に入ると、年末・お正月の準備で忙しくなります。

気温もぐっと下がりますが、それ以上に年の瀬ということで、知らず知らず小走りになる季節。部屋の掃除や片付けなども早めに取り掛かっておきたいところです。

12月22日頃~冬至(とうじ)

夏至の反対で、夜が最も長く、昼が短い一日。昔は「太陽の力が弱まる日」と考えられていました。ということは、この日を境に徐々に太陽の力が強まり、運気が上がるといわれていたそうです。

無病息災を願ってゆず湯につかり、厄を払うという習慣も古くから続いています。

1月5日頃~小寒(しょうかん)

「寒の入り」とも呼ばれる、本格的な冬の寒さの始まりを意味する言葉です。池や川の水が凍り、雪に覆われる地域も少なくありません。

風の冷たさも増して、厳しい日が続きます。

寒い日が続くとより一層、春の訪れは待ち遠しいものです。

1月20日頃~大寒(だいかん)

1年で最も寒い季節。ここを乗り切れば春はもうあと少し。毎日の寒さは厳しさを増しますが、それでも庭に目を向ければ、梅のつぼみも少しずつ大きくなってきているはずです。

この寒い時期を利用して、酒や味噌の仕込みが行われます。冷たく乾燥した空気は凍り豆腐や寒天づくりにもピッタリ。寒さを嘆くだけでなく、気候を利用した過ごし方・習慣もしっかりと受け継がれています。

四季折々・日本の美しい情景を言い表す二十四節気

image by PIXTA / 47947658

考えてみれば、何百年も昔の日本の各家庭には、現代のように365日を記したカレンダーなどなかったはず。こうした細かい季節の区切り目を表す言葉を使って、季節を感じ、その時期にやるべきことを確認していたのかもしれません。どの単語も、その季節の情景が目に浮かぶような、わかりやすく美しい漢字が使われていて心が洗われるようです。日本っていい!来年は、二十四節気が記されたカレンダーを探して壁にかけようと思います。

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