ヨーロッパの歴史

最強の神ランキングTOP20!世界・日本の神話や女神大集合

第4位_戦略と戦術に長けた北欧神話最強の神【オーディン】

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イェールハルド・ムンテ – Book: Snorre Sturlason – Heimskringla, J.M. Stenersen & Co, 1899., パブリック・ドメイン, リンクによる

オーディンは、北欧神話における主神で戦争と死を司る神だとされています。北欧神話に登場してくる人物というのはけっこうな確率で巨人が多く、オーディンも例に漏れず巨人だったといわれていますね。

元来、北欧~中部ヨーロッパにおいては軍神としてテュールが崇められてきたのですが、2世紀頃より戦乱の時代となるに及び、戦争の神としての座をオーディンに奪われることに。

ちなみにオーディンの姿は長いひげをたくわえた老人の出で立ちで、失った片目を隠すために目深に帽子をかぶっています。

そしていざ戦いの場になれば黄金の鎧兜に身を固め、青いマントをはおって8本足の愛馬スレイプニルにまたがって戦場を疾駆するのです。手にしたグングニルの槍は、どんな武器よりも強く刺し貫けないものはないとまでいわれました。

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パブリック・ドメイン, リンク

オーディンは実際の戦闘よりも戦略や戦術に長けており、呪術によって戦況を自在に左右することもできたらしく、当時の王侯貴族たちは、とにかくオーディンに気に入られて味方になってもらおうと、あの手この手を使っていたわけですね。

「神々の黄昏」として有名な世界終末の日【ラグナロク】の際には、戒めを解かれた「悪戯好きな神」ロキが世界を焼き尽くし、文字通り終末の日を迎えます。

オーディンもまたロキの息子フェンリルと対峙し、最期は敗れて飲み込まれてしまうのです。

第3位_シヴァ神よりも強かった?規格外のスケール【ヴィシュヌ】

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インドのヒンドゥー教の理論では、創造を司るブラフマー。破壊と再生を司るシヴァ。そして世界の維持を受け持つヴィシュヌと、それぞれ役割が定められており、特にヴィシュヌはそのスケール感が最も大きい神サマなのです。

いつもヴィシュヌが腰かけている竜をアナンタといいますが、アナンタの意味は「永遠」を指します。この世界はヴィシュヌが眠っている束の間に存在している世界であって、また世界の広さはヴィシュヌの数歩程度の広さしかないと言いますね。

またヴィシュヌが右手に持って回転させている武器がチャクラです。これで法敵を一刀両断にし、この世の秩序を保つのですね。その強さは破壊神シヴァも遠く及ばないのだとか。

第2位_血と殺戮を何より好む女神【ドゥルガー&カーリー】

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ドゥルガーはインドの破壊神シヴァの妃の一人で、戦いの女神として崇められています。その柔和な表情とは裏腹に「殺戮と破壊」をも司っており、その18本の腕にはあらゆる武器が携えられているのです。

槍、弓矢、雷、杖、剣と盾、斧、さらには毛穴から凄まじい光線を出して敵を焼き尽くすとのこと。まさに無敵の女神と表現したくなるほど勇ましいものですね。

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AKS.9955投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, リンクによる

ある時、ドゥルガーが敵と戦った際、敵であるラクタヴィージャが流した血から数えきれないほどの分身を作ってドゥルガーが危機に陥れます。そんな時、ドゥルガーの怒りのあまりに黒く変色した額の目から「戦闘神カーリー」が生まれました。

このカーリーはさらに残虐無比で、分身たちをすべて飲み込んでしまったばかりか、ラクタヴィージャの血をすべて吸い尽くしたうえで倒したそうです。

喜びのあまり「勝利のダンス」を始めたカーリーでしたが、その激しさのあまり大地は割け、大地震が起こりました。慌てたシヴァが足元に横たわってクッションになり事なきを得ましたが、まさに破壊と殺戮に喜びを見出した女神だったのですね。

ドゥルガーとカーリーの戦闘力はシヴァ以上だともいわれています。

第1位_破壊と創造の最強神【シヴァ】

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ヒンドゥー教やインド神話の中での最高神の一人ですね。その中で最強といわれているのが破壊神シヴァなのです。

その最強っぷりも物理的論理を無視した逸話が多く、怒ると額にある第3の目から光線が出るといいます。

その光線でヒマラヤ山脈を焼き尽くしたり、最初の妻のサティーを亡くした時には、そのあまりの悲しみから、妻の遺体を抱き上げながら世界を破壊し尽くし、やり場のない悲しみを癒したともいいますね。

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anonimus – British Museum, パブリック・ドメイン, リンクによる

踊りがたいへん好きな神サマでしたが、ある時、裸で踊り続けるので仙人たちが力でもって忠告しようと虎を放ちます。するとシヴァは簡単に虎を捕えて皮をはぎ、自分の腰巻にしてしまいました。

ならばと今度は蛇を放つと、それすらも自分のネックレスに。最後に悪魔を放つと、悪魔をねじ伏せ踏みにじって踊り続ける始末。

しまいには仙人たちはシヴァのダンスに見入ってしまい、心を改めたとか。それ以来、シヴァはダンスの神サマともなりました。

ちなみに商業と学問の神ガネーシャはシヴァの息子なのですが、母親の命令で浴室の見張りをしていた際に、息子と気付かず間違ってシヴァに首を切り落とされてしまいます。

仕方なしにシヴァは落とした首を探しにでかけますが、どうにも見つからず。困ったあげく、最初に会ったゾウの首を切り落として代わりに息子の頭として復活させたのです。そのためにガネーシャはゾウの頭を持っているのですね。

強い神サマは勇気と優しさの象徴

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ランキング上位をほぼインド神話の神サマが独占してしまいました。まずスケール感が他の神サマたちと全然違うことに気付きますよね。しかしこうしてみると、しかし慈愛や秩序、豊穣や繁栄などを司る役目もあったりなんかして、単に恐ろしいだけではないみたいです。きちんと信仰されてますし、尊敬もされていますからね。「強いからこそ優しい」そういったこともいえるのではないでしょうか。

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明石則実