ヨーロッパ社会を変えた「ルターの宗教改革」とは?プロテスタントの誕生をわかりやすく解説
カルヴァンの宗教改革
ツヴィングリがチューリッヒにて宗教改革を行っている中カルヴァンという宗教学者はチューリッヒ州の州都であるジュネーブに寄った際ここで活動をすることになります。
カルヴァンの宗教改革はルターやツヴィングリとは違い、信仰に対する変革ではなく、教会制度を整えていきました。カルヴァンはこれまでの教会の仕組みを大きく変えて信仰告白と規則を重んじ、その中でいちばんの理解者である人を長老として置くという長老制と呼ばれるプロテスタントの教会の制度の基礎を作り上げていきます。
そしてその考え方はのちにツヴィングリの考え方と統合。カルヴァン派として信仰されていくことになりました。
宗教改革の影響
こうして起こった宗教改革でしたが、これによってヨーロッパに置けるキリスト教の構図は大きく変わっていきました。次はその中で教会勢力はどのような活動を行なっていったのかを見ていきましょう。
カトリックのイエズス会設立
プロテスタントが成立した後、カトリックはイエズス会と呼ばれる教会組織を立ち上げました。このイエズス会は簡単に言えば『世界中にカトリックの教えを広めようぜ!』というもの。当時はちょうど大航海時代の時だったので、ちょうどよかったのかもしれませんね。こうして世界に向かって布教を始めたイエズス会はやがて日本にキリスト教を広めていくようになるのでした。
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宗教和議と新たなる火種
ヨーロッパの形を大きく変えたカトリックとプロテスタント。しかし時が経つにつれて教会勢力は争いをやめてお互いに講和を模索するようになります。こうして結ばれたのがアウクスブルクの宗教和議。この和議によってかつては異端とされていたルターのプロテスタントが正式に認められ、神聖ローマ帝国の領主はカトリックかプロテスタントのどっちか選択できるというふうな形がとられたのです。
しかし、この和議はあくまでも領主が選ぶ自由を獲得したに過ぎず、これがのちに三十年戦争へとつながっていくことになるのはまだこの時は誰も知る由はありませんでした。
ともかく、こうして長年続いた宗教改革は終わりを迎えたのです。
宗教は世界を変える
ルターによる宗教改革はこうして終結しましたが、ルターが起こした宗教改革の思いは止まることはなく今でも受け継がれています。カトリックとプロテスタントはいくつかの違いがありますが、もしキリスト教に関する用事があればその違いについて見てみるのもいいかもしれませんね。
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