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現在でも日韓関係に影を落とす「三・一運動」とは

1965年の日韓条約ですべて解決したのか

日本政府は、1965年に結ばれた日韓条約によってすべての賠償問題は解決したとしています。しかし、「三・一運動」やそれ以前の軍部を使った暴政に対する謝罪はなく、植民地支配に対する謝罪のみになっているのです。そのために、年配者で当時のことを親の世代から直接聞いている世代には忘れられない出来事になっています。

また、日本政府や一部の識者は、正式な記録がないことを理由に、三・一運動の犠牲者は確認できないとしたり、慰安婦問題は強制的に行われたのではないとしているのです。しかし、朝鮮半島や満州に展開していた当時の関東軍は、政府に無断でさまざまな横暴な行為を行っており、満州事変なども関東軍は政府に勝手に戦争を起こしていました。そのために、昭和天皇を大変怒らせています。従って、そのような当事者の記録を元に、記録がないということは常識的に通用しないことではないでしょうか。南京事件なども同じです。

記録がなければ、事実として認めないという姿勢よりも、清く謝る姿勢こそ日韓関係には必要でしょう。お金ですべて解決と言うこと自体が傲慢と言えます。燐国同士で争い、憎しみ合うのは愚かなことです。

台湾では問題は起こっていない_初代総督乃木大将の思いやり政策

同じ植民地でも、台湾などは韓国のような反日感情は残っていません。それは、日本の植民地になった当時の、初代の総督であった乃木希典大将が、地元の人たちを大切に思いやりのある統治を行い、それが伝統的に続いたことが大きかったようです。朝鮮半島でも、このような姿勢で統治していれば、現在のような問題は生じなかったのかも知れません。

三・一運動に見る、他者・他国に対する思いやりはいつも必要

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基本的に植民地支配は、いつの時代にも正当化できることではありません。他者、他国に対する思いやりを持って接することによって、争い、対立は避けられる場合が多いと言えます。最近の日本は、その思いやりを忘れているケースが多いようです。もっと他国に、国内では弱者に思いやりを持って接することを心がける必要があるのではないでしょうか。

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