その他の国の歴史中東

イスラム教ってなんじゃろな?今さら聞けないベールに包まれたイスラム教について解説

最近何かと物騒で話題なイスラム教。日本では世界三代宗教の中では一番馴染みのない宗教かもしれません。そこで今回はそんな世界三大宗教だけど日本にあまり馴染みのないイスラム教について解説していきたいと思います。

そもそもイスラム教とは?イスラム教の発展の歴史

image by PIXTA / 44130822

イスラム教とは610年ごろに今のサウジアラビアなどが位置するアラビア半島にて起こった宗教です。教祖はムハンマド。(マホメットとして習った人もいるかもしれませんがここではムハンマドで統一します)この人は元々この地にて商売をしている人だったのですが、とある日ガブリエルという大天使がやってきて神様からお告げを受けたとされています。ありがたいと思ったムハンマドはこの事を伝えることが使命というふうに感じ取りアラビア半島にてこのお告げについて布教を開始しました。それがイスラム教の始まりだと言われているのです。

ヒジュラとイスラム教の急速な拡大

こうして布教を始めたムハンマド。しかし、その道のりは楽なものではありませんでした。当時、アラビア半島では多神教と呼ばれる世界にはいろんな神様がいるんだという宗教がメジャーな存在でした。この多神教の主な例は神道と仏教などが挙げられます。そのため一介の商人がいきなり現れて新しい宗教の布教なんぞ邪魔でしか無かったのです。まず、イスラム教とはこの多神教を否定する宗教でしたからね。そのためムハンマドは当時住んでいたメッカから脱出を強いられてしまい、メディナというところに移住をすることにしました。(これを聖遷と言います。ちなみにイスラム暦はこの聖遷が行われた622年を起源にしている)

その後ムハンマドは630年にメッカを征服してさらにアラビア半島を統一することになるのですが、ムハンマドはその直後に亡くなってしまいました。そして、このイスラム教の教えはカリフと呼ばれるムハンマドの後継者によって伝えられることになります。

イスラム教の神様ってどんな感じ?

イスラム教の宗教の特徴に唯一神を信じている点があります。イスラム教ではこの唯一神のことをアッラーと言うのですが、イスラム教においてはこの神様のみが信仰対象とされているのです。ちなみに、イスラム教において神様の置物を作るということは言語道断。神様というものは目に見えない存在だということとされているため神様のまがい物を作ることはこのイスラム教に真っ向から反しているといっても過言ではないのです。

その例の一つにイスラム過激派によるバーミヤン大仏の破壊があります。要するに神様の置物(大仏)というものの存在が許せなかったのでしょう。

ちなみに、この唯一神はキリスト教における神様とユダヤ教における神様と中身は同じ。つまりはこの三つの宗教は同じ神様を信仰しているということになるのです。

イスラム教の教えの根幹六信五行

image by PIXTA / 44130814

イスラム教の唯一の聖典に『コーラン』というものがあります。現在ではこのコーランのみがイスラム教の聖典とされており、この宗教を信じているからには全てこの聖典通りに生活を実行していかなければならないのですが、その中でも特に有名なものに六信五行というものがありました。次はそんなコーランに書かれている六信五行について見ていきましょう。

■六信とは?

六信というものは簡単に言えば『イスラム教の信者はこの六つのことを信仰しなさい』ということ。つまりはこの六つのことを信仰するのがイスラム教の教えの根幹ということなんです。それではその信じているものを一つづつ見ていきましょう。

神様(アッラー)

イスラム教で一番大切にしなければいけないもの。それはやはりどの宗教でも同じように神様でした。イスラム教における神様は上にも書いた通りアッラーという唯一神を信仰しています。

そのため、もしイスラム教の信者になる場合では証人の前で「アッラーの他に神はなし」と告白しなければなりません。

天使

神様の次に信仰すべきなのはその神様の付き人である天使でした。ムハンマド自身も大天使ガブリエルからお告げを受けたように、イスラム教の世界にとって天使というのは非常に大切な存在。特にガブリエルとミーカーイールは特に重要な天使として信仰されています。ちなみに、キリスト教の場合でもガブリエルとミーカーイール(ミカエル)は大切な存在だとされていました。

次のページを読む
1 2 3 4
Share: