フランスフランス革命ブルボン朝ヨーロッパの歴史

5分でわかる「フランス革命」背景・経緯などおおまかな流れをわかりやすく解説

テルミドールの反動

このころになると支持者たちはロベスピエールから離れ始めます。農民たちは封建的特権の無償廃止で土地を手に入れました。農民たちはこれ以上革命が進行すればせっかく手に入れた土地を失うのではないかと恐れます。市民たちはロベスピエールの強引な政治手法に反発を強めました。

1794年7月、革命暦でいうテルミドール(熱月)に反ロベスピエールのクーデタがおきます。国民公会の議場で議員たちが「暴君(ロベスピエール)を倒せ!」と叫び声をあげる中、ロベスピエール逮捕の議決が可決されました。

逮捕されたロベスピエールは最も身近にいたサン=ジュストらとともにコンコルド広場でギロチンにかけられます。革命を徹底させようとしたロベスピエールの死は事態を混沌としたものにしていきました。

ナポレオン登場

ロベスピエールの死後、1795年憲法に基づいて成立したのが総裁政府でした。総裁政府は王政復古を目指す王党派とジャコバン派独裁を復活させようとする急進過激派に挟まれ、不安定な状態。

1795年、パリで起きた王党派の反乱を鎮めた26歳の若きナポレオンがフランス国内軍最高司令官に抜擢されます。人々は弱体で不安定な総裁政府よりも、若く優秀で指導力のある若き軍人ナポレオンに期待し始めました。ナポレオンは国民の期待にこたえるかのように勝利を重ねます。

1796年のイタリア遠征では劣勢を覆してオーストリア軍を撃破。第一回対仏大同盟を解散に追いやります。強力な指導者を求める人々の期待を背にしたナポレオンはブリュメール18日のクーデタを決行。総裁政府を倒して統領政府を打ち立て、革命の終結を宣言しました。その後、ナポレオンは勝利を重ね、フランスの覇権を打ち立てました。凱旋門はナポレオンの勝利を記念したものです。

フランス革命は多くの「作品」に影響を与えた

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フランス革命は実に劇的な革命です。革命は世界中の人々の創作欲を掻き立てました。ベルばらこと、『ベルサイユのばら』もその一つでしょう。男装のヒロインであるオスカル、王妃マリ=アントワネット、スウェーデンのフェルゼン伯爵を主人公にした物語は大評判となりました。ベートーヴェンの交響曲第三番はナポレオンにささげようとした作品です。フランス革命を知ることは多くの作品の核に触れるため必要な教養といってよいでしょう。

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