最後の戦い【菊水作戦】
連合艦隊が壊滅し戦力を失っても、まだわずかの軍艦が残っていました。時に昭和20年4月。沖縄に上陸したアメリカ軍に一矢を報いようと艦隊による特攻作戦【菊水作戦】が開始されようとしていました。
戦艦「大和」と他9隻からなる艦隊は、航空援護のまったくないまま、アメリカ海軍の大機動部隊が待つ沖縄へ突入。運よく生き延びることができたら、そのまま海岸へ乗り上げて砲台となる予定でした。こうみれば無謀すぎる作戦なのですが当時は必死だったのですね。連合艦隊の最期の死に場所とする作戦だった。という説もあります。
本土を出た艦隊はさっそくアメリカ潜水艦に探知され、その動きは逐一もたらされることに。そして4月7日昼頃、アメリカ空母機による波状攻撃が始まったのでした。大和は奮戦するものの結局、多数の爆弾と魚雷を叩きこまれて沈没。その他の艦も多くが撃沈され、わずか駆逐艦4隻のみが生き残ることができたのです。
この戦いはいったい何だったのか?戦後、さまざまな議論が巻き起こりました。沖縄で陸軍が懸命に戦っているのに海軍が手をこまねいて見ているわけにはいかない。特攻機だけ行かせるわけにはいかない。そんな軍艦乗りの気概も垣間見えてきたりもします。
戦いがもたらしたもの
太平洋戦争で多くの人命を失い敗れた連合艦隊。その戦いは果たして無駄なものだったのでしょうか?その評価はおそらく様々でしょう。しかし明治維新以来、必死になって欧米諸国に肩を並べようと挑み、世界有数の海軍国となり、その力を見せつけた日本の気概だといえるでしょうね。「国を守ること」今の私たちに問いかけられているテーマがそこにあります。
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