ギリシャヨーロッパの歴史

ギリシャ神話の愛すべき神々~オリュンポス12神を一挙紹介!

#7 銀の矢を操り狩猟を司る純潔の女神・アルテミス

ギリシャ語:アルテミス(Artemis)/ 英語:ダイアナ(Diana)/ ラテン語:ディアナ(Diana)

アルテミスはアポロンの双子のきょうだいとで、大神ゼウスとレトの間に生まれた娘です。非常に男勝りな性格で「アルテミスの矢」と言われる銀の矢を持ち、時にはその矢を持って人間に罰を与えることもありました。

アルテミスの神話では、ポセイドンの息子であるオリオンとの恋愛物語が有名です。アルテミスはオリオンと惹かれあうようになりますが、これをよく思わないアポロンの挑発に乗って、愛するオリオンを弓で射ってしまいます。

悲しんだアルテミスにオリオンの復活を懇願されたゼウスでしたが、その願いを叶えることはできませんでした。代わりにオリオンを星座として天に上げ、アルテミスを慰めたのだそうです。

#8 ギリシャ神話No.1の美しさを誇る愛の女神・アフロディーテ

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ギリシャ語:アフロディーテ(Aphrodite)/ 英語:ヴィーナス(Venus)/ ラテン語:ウェヌス(Venus)


愛と美の女神として名高い、絶世の美女として知られるアフロディーテですが、誕生シーンはとても強烈です。

全宇宙を最初に支配したとされる神々の王・ウラノス(ゼウスの父クロノスの父)の時代のこと。ウラノスは息子たちのことで妻・ガイアを怒らせてしまい、息子・クロノスに鎌で襲われ、男性の大事なところを切り落とされてしまうのです。

このとき、落とされたウラノスの大事なものの周囲にできた泡から生まれたのがアフロディーテだといわれています。なんとも語り継ぎにくい酷い話ではありますが……こうして生まれたアフロディーテはキュプロス島に流れ着いた後に美しく育ち、その美しさを耳にしたゼウスが養女にしたのだそうです。

#9 戦いと狂乱と破壊を象徴する軍神・アレス

ギリシャ語:アレス(Ares) / 英語:マーズ(Mars)/ ラテン語:マルス(Mars)

アポロンやポセイドンに比べると、知名度は今一つ低いかもしれません。アレスは農耕と戦いを司り、太陽系第4の惑星・火星の名前の由来にもなった神様です。ゼウスとヘラの息子であり、アフロディーテと恋仲として描かれることもあります。

軍神といわれますが、戦い方のスタイルは豪快で荒っぽく、ただ敵をなぎ倒すだけといった戦法。そのせいか、神話の中のエピソードを見ても、アレスはどちらかというと嫌われ者で、信仰の対象としてもそれほど人気はありません。

神話の中では、ヘラクレスに負け、人間である英雄ディオメデスにもみっともなく負けてしまいます。ギリシャではヒール系でしたが、後にギリシャ神話がローマへ広まると、軍神としても、農耕の神としても地位が向上し、信仰を集める存在になっていきました。

#10 醜い容姿のため苦労が絶えない炎の神・ヘパイストス

ギリシャ語:ヘパイストス(Hephaistos)/ 英語:ヴァルカン(Vulcan)/ ラテン語:ウルカヌス(Vulcanus)

ゼウスとヘラの最初の子供であり、火山の神として知られるヘパイストスは、生まれた時、両足が曲がっていて醜い姿をしていました。ヘラは怒ってヘパイストスを地上へ放り投げてしまいます。

運よく海の女神テティスに拾われたヘパイストスは、9年間育てられた後に天界へ。ヘラから工房を与えられ、武器や道具、宝石などを作っていました。ヘラクレスをはじめとする数々の英雄たちが身に着けている神具は、ヘパイストスが作ったものとされています。そのため、炎や鍛冶の神として祀られることも多いです。その能力が認められ、オリュンポス12神に加わることとなりました。

#11 羽付きの黄金サンダルで天翔ける伝令の神・ヘルメス

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ギリシャ語:ヘルメス(Hermes)/ 英語:マーキュリー(Mercury)/ ラテン語:メルクリウス(Mercurius)

ヘルメスはゼウスとマイアの間に生まれた子です。マイアとは「巨人アトラスとプレイオネの7人の娘たち」の1人で、この娘たちは「プレイアデス(すばる)」と呼ばれています。

伝令の神を作りたいと考えていたゼウスは、そんな娘たちの長女であるマイアに目をつけ、ヘラの目を盗んでマイアを口説き落とし、ヘルメスを生ませたのです。雄弁で頭の回転が速く、嘘がうまくすばしっこいヘルメスはオリュンポスでゼウスの使いとなります。

神話の中のヘルメスは策略に長け、交通や交易、牧畜、商人、商売、発明、音楽など様々な分野で活躍。一方で盗みや賭け事などチョイ悪な一面も。多種多様な能力を存分に発揮し、ヘルメスは今日も神話の世界を駆け回っています。

#12 かまどの中から人々の暮らしを見守る女神・ヘスティア

ギリシャ語:ヘスティア(Hestia) / 英語:ヴェスタ(Vesta)/ ラテン語:ウェスタ(Vesta)

炉の神であり、家庭生活の守護神とも称される女神・ヘスティアは、クロノスとレアの娘であり、ゼウスの姉になります。ただし、神話の中にはあまり登場しません。

古代ギリシャでは、人々の安泰と団欒の中心には必ず炎があり、暖かな炎は幸せな家族の象徴と考えられていました。ヘスティアはそんなかまどの炎を守る神様なのです。

また、その心の優しさから、甥のディオニソスにオリュンポス12神の座を譲ったとも伝わっています。

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