イギリスヨーロッパの歴史

イギリス文化の特徴10選!英国の生活習慣・行事・マナーは?

イギリス文化といわれて思いつくものといえば……イギリス王室関連のニュースなどを通じて、伝統があるとか、格式高いというか、プライドが高そうというか、堅苦しくとっつきにくいとか、そんな印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。かつて世界中に植民地を持ち、最盛期には全世界の4分の1ちかい領地を掌握。「太陽の没するところのない」とまで言われたイギリスですが、では現代のイギリス文化とはどのようなものなのでしょうか。今回の記事では、そんなイギリス文化の特徴に注目。日本や欧米諸国との違いなども意識しつつ、詳しくご紹介いたします。

イギリス文化の特徴とは?生活習慣やマナーに見る紳士淑女の国民性

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島国であり、女王と首相がいるところなど、日本との共通点も多いのではないかと思われるイギリス。留学先や海外旅行先としても人気が高いです。今回はそんなイギリス文化の特徴を知るキーワードを10個選別。どんな国なのか、どんな社会なのか、生活習慣や主な行事は?イギリス文化を彩るさまざまなテーマに沿って解説してまいります。

1)4つのカントリーで構成される連合王国

唐突ですが、実は「イギリス」とは国名ではありません。イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドという4つの「カントリー(国家ではないが国と呼ばれる自治体)」がひとつの国家を形成するという、非常に特殊な特徴を持つ連合王国(連合国家ではない)なのです。ヨーロッパ大陸の北西に浮かぶグレートブリテン島全域と、そのすぐ西側に位置するアイルランド島の北東部、さらにその周囲に点在する多くの島々から構成されています。首都はイングランドの首都でもあるロンドンです。

国際会議には「UK」として参加する一方で、サッカーなどスポーツの試合では「イングランド」や「スコットランド」として参戦。他国の人たちから見たら「え?どういうこと?」と思われるような複雑さですが、イギリスの人々は長い歴史を経て形成された現在の形に誇りを持っているようです。

「イギリス」という国名はポルトガル語の「イングレス」が語源。戦国時代、ポルトガル人経由で西洋の情報を得ていたところから、日本ではこの呼び方がお馴染みとなっています。

【イギリスの基本情報】
正式名称: グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国
英語名:  United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland
略称: United Kingdom(UK)
面積: 約24万平方キロメートル
人口: 約6643万人(2018年)
首都: ロンドン
通貨: 英国ポンド (GBP)
政治体制: 立憲君主制・議院内閣制
公用語: 英語
民族: イングランド人など、他民族
宗教: キリスト教徒がおよそ60%(2011年)、その他イスラム系、ヒンドゥー系、無宗教など
日本との時差: -9時間(サマータイムあり。夏は-8時間)

2)島国だが多民族国家・柔軟かつ伝統を重んじる国民性

イギリスという名前の国が存在しないのなら、厳密には「イギリス人」という民族も存在しません。イギリスとは、複数の民族が集まった多民族国家なのです。イングランド人、スコットランド人、アイルランド人、ウェールズ人、アフリカ系、インド系、アラブ系など。割合としてはイングランド人が多数を占めていますが、日本の三分の二ほどの国土面積(ただし可住地の面積は日本の倍以上)の中に、多種多様な民族が暮らしています。

ヨーロッパ大陸との距離は近いですが、それでも海を隔てた島国であることには変わりありません。長い歴史の中で、多くの国々と様々な関わりを持ち、大航海時代には外洋に乗り出して領地拡大を進めた大英帝国。格式高い伝統を重んじながら、様々な民族を受け入れ、新しいものを柔軟に取り入れてきた国民性が伺えます。

3)カトリック教会から独立したイギリス国教会

イギリス国教会(英国国教会・イングランド教会)とは、16世紀中頃にローマ教会(カトリック)から独立したイギリス独自の教会のこと。現代では通常、プロテスタントに分類されますが、カトリックの教義との共通点も多く見られるのだそうです。

イギリス国内には、ウエストミンスター寺院やセント・ポール大聖堂、ヨーク大聖堂など、世界的に有名な教会がたくさんあり、観光スポットにもなっています。

2011年の調査では、60%近い人がキリスト教を信仰しているとの結果が出ていますが、すべての信者が毎週ミサに通うわけではなく、一方で仏教やイスラムの世界観に興味を示す人も少なくないのだとか。由緒正しい大聖堂や教会を誇りに思いつつ、他国の信仰との共存にも寛容……。自分は自分、人は人。周囲の人々の思考や行動に干渉しないというのも、イギリス文化の特徴なのかもしれません。

4)どんな祝日があるの?イギリスの年中行事とは

イギリスの祝日・年中行事を大きく分類すると「キリスト教関連」と「労働階級の休息日」の2種類が存在します。また、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドそれぞれ独自の祝日や行事が存在する点も、イギリスの年中行事の特徴です。

教会に由来する行事としては、イースターやクリスマス、セント・パトリックデー(北アイルランド)、セント・アンドリュースデー(スコットランド)などが挙げられます。中でも珍しいイベントが「パンケーキ・デー」キリスト教信者が復活祭前の40日間の断食の前に、買い置きの牛乳や卵などを消費するため(あるいは断食前の栄養摂取)パンケーキを作ったのが始まりです。500年もの歴史があるという「パンケーキレース」なるイベントも催され、毎年大いに盛り上がります。

労働者向けの休息日には「バンクホリデー」というものがありますが、これは言葉通り「銀行の休業日」のこと。19世紀後半、銀行員の休日確保のため制定された法律に基づいていますが、現在では国民の祝日として定着しています。

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