日本の歴史

日本の歴史を振り返る~各時代の出来事と特徴を紹介~

【平安時代】藤原氏の摂関政治と煌びやかな貴族文化

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続く平安時代(794~1185年)。桓武天皇が都を平安京を移したことから付いた名ですね。平安時代と言えば、摂関政治で有名な藤原氏が栄華を極めた時代。藤原氏は天皇の外戚として権力をふるい、また荘園も格段に増えて、事実上律令体制は崩壊していったんですね。

藤原氏の勢力が弱まった後は、院政が始まり、天皇を退いた後も上皇として権力を握りました。また、武士が台頭してきたのもこの時代。上皇や貴族らの争いに介入するようになり、勢力を伸ばします。筆頭は、平氏と源氏平清盛太政大臣となり、権力を握りますが、壇之浦で源氏に滅ぼされました。

そして、平安時代と言えば、煌びやかな貴族文化(国風文化)が花開いた時代。紫式部の『源氏物語』清少納言の『枕草子』などが有名ですね。仏教も天台宗・真言宗が広がりました。

【鎌倉時代】源頼朝が開いた鎌倉幕府

武家政権の始まりである鎌倉時代(1185~1333年)。源頼朝が鎌倉に幕府を開きました。幕府は、国ごとに守護、荘園などには地頭を設置、土地を管理したんですね。将軍と主従関係を結んだ武士を御家人と言い、御恩と奉公の関係で結ばれていました。

源氏の統治は3代で終了、その後は北条氏執権政治が始まります。北条時宗の時代には、元寇がありモンゴルに攻め込まれましたが、恩賞が少なく御恩と奉公の関係が崩れ始めました。また、北条氏が身内を贔屓した結果、御家人の不満も高まるんですね。そして貧困に苦しんだ御家人たちには、徳政令といういわゆる借金帳消し令を出しますが、うまく作用せず。そして、鎌倉幕府滅亡へと向かっていきました。

さて、この時代の文化ですが、浄土宗や浄土真宗、日蓮宗などの新しい宗派が生まれました。彫刻では、運慶・快慶が活躍。『保元物語』『平治物語』などの軍記物が生まれたのも鎌倉文化の特徴ですね。

【室町時代(南北朝・戦国時代)】安定しない時期が続くも、農業や商業など経済が発達

足利尊氏が京都の室町に幕府を開いた室町時代(1336~1573年)。前半には、天皇が2人たてられた南北朝時代、後半には織田信長らが多くの武将が活躍した戦国時代を含みます。時代区分は諸説ありますが、ここでは上記2つの時代も含んで説明していきますね。

室町時代と言えば、応仁の乱をはじめとして乱が多発している印象も強いですが、室町幕府が安定していたのは、3代将軍義満の時代。南北朝が合一北山文化が開花。鹿苑寺金閣は義満の時代の建物ですね。
そして文化と言えばもう一つ。北山文化と並ぶのが8代将軍義政の時代の東山文化慈照寺銀閣に代表されるわび・さびの文化ですね。絵画で有名な狩野派は、ここからスタートしているんですよ。
文化と並び、農業も発達。1つの土地で2種類の作物を栽培する二毛作が広がります。また、運送業者の馬借や卸売業者の問屋が発達、定期市の開催、貨幣の流通など商業も発達したんですね。これにより惣村とよばれる民衆の共同体も発生、こうした流れで土一揆や国一揆などの民衆が要求を求めた反乱が頻発していきました。

さて、各国に置かれていた守護が、守護大名、戦国大名へと成長。そして下剋上が始まり、戦国時代に突入します。今川義元、武田信玄などが活躍しましたが、一歩リードしたのが織田信長ですね。

【安土桃山時代】信長・秀吉の天下統一とそれにふさわしい豪華で雄大な文化が栄えた

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室町幕府が滅び、織田信長・豊臣秀吉が活躍したのが、安土桃山時代(1573~1603年)。織田信長は、楽市・楽座で自由な商売の環境を整備。南蛮貿易が栄え、鉄砲キリスト教が伝来したのもこの時代でしたね。続く、豊臣秀吉が信長を継いで天下統一を果たしました。田畑の収穫高を測る方法を統一した太閤検地兵農分離を進めた刀狩令、領土を拡大するための朝鮮出兵が行われましたね。

一方、文化では、安土城・大坂城・姫路城などの城郭をはじめ、茶道の千利休、絵画の狩野永徳伊万里焼・萩焼などの陶器、出雲阿国による阿国歌舞伎などが有名。天下統一の名にふさわしく、豪華で雄大であることが特徴ですよ。

【江戸時代】最後の武家政権、安定した世の中で経済・農業・商業・文化が発展

続く江戸時代(1603~1868年)。徳川家康が江戸に幕府を開き長年にわたって続いた、武家政権最後の時代ですね。武家諸法度禁中並公家諸法度などの法律、また各藩の藩主を江戸に来させる参勤交代などを整備するなど、幕藩体制の強化に努めます。また、キリスト教禁止、鎖国を行ったこともよく知られていますね。江戸時代初期が幕藩体制を整えた時代とすれば、江戸時代中期以降は財政や政治制度などの改革を行った時代。享保の改革・寛政の改革・天保の改革三大改革として有名ですね。幕末にはペリーの来航を発端に開国、尊王攘夷の動きが高まって倒幕へ向かい、明治政府樹立へと向かいました。

安定した世の中が続いた時代ですので、経済や農業・工業、文化や学問が発展したのも特徴ですね。五街道が整備され、江戸・大阪・京都などの都市が発達。貨幣も流通しました。文化では、前期の上方で栄えた元禄文化と後期の江戸で栄えた化政文化が有名。文化の担い手が、町民なのが特徴ですよ。一方で、中期以降は食料不足で苦しむ飢饉も多く発生した時代。江戸三大飢饉である、享保・天明・天保の大飢饉が有名です。

【明治時代】西洋文化を取り入れ「富国強兵」を目指し、西欧列強の仲間入りを果たす

近代化の始まりである明治時代(1868~1912年)。この時代に江戸を東京とし、東京が日本の首都に。廃藩置県などの一連の改革を明治維新と呼び、ここから天皇中心の国づくりがスタート。中心は、幕末に倒幕の中心となった、薩摩・長州・土佐・肥前出身の者たちでした。「富国強兵」をスローガンとして、西欧列強に肩を並べることを目指します。近代化を目指した殖産興業の例としては、富岡製糸場八幡製鉄所が有名ですよね。また多くの西洋文化を吸収して生活や習慣も一変。これを文明開化と呼びました。

幕末に西欧諸国と結んだ不平等条約改正に向けて動いたのもこの時代。日清戦争日露戦争を経て、列強の仲間入りを果たしていく中で、不平等内容とされる領事裁判権の撤廃や関税自主権を認めさせました。その一方で、朝鮮半島へと進出し、帝国主義を進めていくこととなります。また、国内では、自由民権運動が高まり国会が開設、大日本帝国憲法を制定。伊藤博文が初代内閣総理大臣になりましたね。

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みほこ