幕末日本の歴史江戸時代

激動の幕末(黒船来航から戊辰戦争まで)の流れをわかりやすく解説

江戸幕府の終焉

孝明天皇の死後、天皇となったのは幼少の明治天皇です。そのため、朝廷は将軍慶喜に従うような状況だったわけですね。そこで、1867年、薩摩藩と長州藩に密かに慶喜を討伐するための討幕の密勅が出されるのです。しかし、同日に慶喜は政権を返還する大政奉還を実施。これは土佐藩がかねてより進言していたことで、戦争を避けるためだったのですね。

そして、王政復古の大号令が出され、明治新政府を樹立することが通達されました。続いて行われた小御所会議では、慶喜へ辞官納地と呼ばれる徳川家の土地と官位の返還が求められたのです。
こうして幕府側の不満の高まり、また大政奉還によって武力による討幕ができなかった新政府の思惑が相まって、鳥羽・伏見の戦いをきっかけに、戊辰戦争へと発展していったのですね。

・長州藩は下関戦争、薩摩藩は薩英戦争で西欧諸国の軍事力を目の当たりにする
・尊王攘夷の過激派である長州藩、公武合体派の薩摩藩は薩長同盟を結び、倒幕の流れが進む
大政奉還、王政復古の大号令が出され江戸幕府が終わり、戊辰戦争にて終結

それぞれの思惑が絡み合った激動の幕末

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ペリーが浦賀に来航してから、戊辰戦争まではたったの15年ほど。あっという間に、多くの出来事が起こり江戸幕府が解体、明治時代へと入っていったのですね。それぞれの藩や朝廷、幕府の思惑が絡み合って出来事が起こっているため、一つひとつ背景を見ていくと、さらに面白いのが幕末という時代です。激動の時代、どこにスポットを当てて見るかでもずいぶん変わってきますので、ぜひいろいろな角度から見てみてくださいね。

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みほこ