欺瞞だらけの郵政民営化の結果
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このように、郵政民営化した事業はそれぞれに民営化による矛盾が露呈しており、早期に是正が必要です。しかし、郵政事業3社の経営層は、利権のみの追求しか知らない天下り組と利益至上主義のなかで育った民間企業出身者で占められています。現状を変えない限り、各社ともいつか破綻を招く可能性が高いでしょう。
福知山線の事故を起こしたJR西日本は未だに利用者の安全第一とは言い難い状況にあり、乗車料金も競合する民間鉄道事業などに比べると割高になっています。利益を出しているのは長距離輸送の新幹線であり、なんのための民営化だったのかわからないことになっているのです。
国民生活を支える公共サービスは民営化すべきではなかった
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郵政民営化だけでなく、JRや電力事業などを見ても、民営化したことによって私たち国民の生活は大きなコストを生じさせています。社会的弱者や過疎地域の本来必要とされるサービスはおろそかにされたと言わざるを得ません。やはり、私たちの生活インフラを民営化して、資本主義の論理を導入することは無理があるといえます。地域住民へのサービスという役割を担える事業形態が必要といえるでしょう。