イギリス系移民が作ったアメリカ
17世紀、イギリスの宗教改革の影響でピューリタンが新大陸アメリカに移住しました。その後、多くのイギリス人を祖先とする人びとがアメリカに移住し13州植民地を形成します。
18世紀中ごろ、イギリスはフランスとの植民地戦争に勝利し、アメリカなどで領土を拡大しました。しかし、戦費を調達するため13州植民地に重税を課したことなどから植民地人が反発。アメリカ独立戦争を経て1783年に正式にイギリスから独立します。
英語を母語とする点でイギリスと共通点を持っていますが、建国当初から国王がおらず、大統領・議会・裁判所による三権分立が確立しているなど、イギリスとは異なる特色を持ちました。
19世紀後半から20世紀にかけて、アメリカは飛躍的に発展。二つの世界大戦に勝利することで、アメリカはイギリスにかわって世界の覇権を握りました。
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イギリスの植民地から独立したカナダ、ニュージーランド、オーストラリア
世界各地に植民地を拡大したイギリスでは、いくつかの地域を自治領と定めました。自治領は、イギリス国王を元首とし、外交・国防・通貨などは本国の指示に従いますが、独自の議会と政府をもち、国内政治に関して自分たちの自治が認められます。自治領として認められたのはいずれも白人が優位に立っている地域でした。
1867年、カナダがイギリス帝国内の自治領として承認されると、1901年にオーストラリア連邦、1907年にはニュージーランド、1910年に南アフリカ連邦が自治領として承認されます。
1931年、ウェストミンスター憲章が制定され、イギリス帝国内の各自治領が本国と対等な主権を認められました。これにより、自治領は外交権も持つ独立国家とみなされます。
世界史に大きな影響を及ぼしたアングロサクソン諸国
古代にはゲルマン人の一派に過ぎなかったアングロサクソン諸国はイギリスが世界の覇権を握ることによって世界史上、大きな存在へと成長しました。その後、イギリスの覇権をアメリカが引き継ぎます。イギリス、アメリカと合わせて考えると世界は約300年にわたってアングロサクソン諸国の強い影響を受けているといえるのではないでしょうか。