ドイツナチスドイツヨーロッパの歴史

【史上最大の大戦争】ドイツとソ連の戦争「独ソ戦(東部戦線)」について解説

負けゆくドイツ軍

スターリングラードの攻略戦に勝利したソ連軍は自軍に自信がついてきてジューコフ将軍は全面的に反撃を開始。ドイツ軍は攻撃に打って出るか防衛に徹するかで大きく揉めましたが、最終的にはヒトラーが主張した積極攻勢が実施されました。しかし、クルスクの戦いで敗北したことで攻勢は頓挫。さらにドイツの同盟国であったイタリアがハスキー作戦によって上陸され降伏するとドイツ軍はこれ以降まともな攻勢に出ることは不可能となり、一転防衛しかし無くなりました。

ソ連はドイツ軍を完全に叩き潰すためにバグラチオン作戦を実施。1944年から始まったこの一斉攻勢は100万を超える超大軍によってドイツ軍を完全に崩壊に追い込み、ドイツによって占領された地域は全てソ連に解放されることになりました。

ドイツ軍の降伏

このバグラチオン作戦によってドイツ軍の独ソ戦の勝利は絶望的なものとなりましたが、時を同じくしてイギリスとアメリカ軍がフランス北部のノルマンディーに上陸を開始。直後にパリを占領して西部戦線でも絶望的な戦いとなってしまいました。

ドイツ軍は春の目覚め作戦でソ連に一矢報いようとしましたが、この攻勢は失敗に終わりベルリンがソ連軍によって占領。1945年4月30日にヒトラーは自殺し、5月7日にドイツは降伏して独ソ戦はソ連の勝利に終わりました。

この独ソ戦の総被害はドイツ側の被害は1075万、ソ連側は1470万とされており、世界最大の大戦争として今に伝えられています。

独ソ戦は何をもたらしたのか?

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独ソ戦に勝利したソ連はその後世界の超大国として東側諸国のリーダーとしてアメリカと対峙していくことになります。

独ソ戦はソ連に多大なる影響を与えましたが、それとは別にソ連は世界の超大国の地位を得たのです。

一方のドイツは東西に分割され、1990年の統一まで待つことになります。

独ソ戦はまさしく今後の世界の情勢を決める戦争だったのですね。

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