平安時代日本の歴史

平安時代の文化10選!服装、本、貴族の遊びに建築…すぐわかる平安時代の暮らし

10)平安貴族の住宅「寝殿造」とは?

現存する「寝殿造」の代表といえば、何といっても永承7年(1052年)に創建された「平等院鳳凰堂」でしょう。10円玉の表面のモチーフになっているあの建物です。ただし、平等院鳳凰堂は邸宅ではなく寺院。こちらを「寝殿造」と呼ぶかどうかについては様々な意見があるそうですが、左右対称、左右に伸びた長い廊下、手前には建物を映し出す池と、平安時代の貴族の邸宅を思わせる構造に違いなし。「寝殿造」を知る数少ない貴重な資料となっています。

もうひとつ挙げるとするれば「京都御所」。過去何度も焼失・再建を繰り返しているため、最初の状態が残っているわけではありませんが、江戸時代まで天皇のお住まいがあった場所ですから、当然「寝殿造」の基本を網羅している建物といえるでしょう。御所は観光スポットではないので自由に見学することはできませんが、一年のうち数日間、一般に公開される日も。御簾で仕切られた部屋の様子や板張りの廊下、中庭に広がる池など、21世紀であることを忘れてしまうほど、御所の中にはゆったりとした時間が流れています。

そそと歩きたくなる~荘厳で優雅な平安文化

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板張りの長い廊下を、十二単を従えてしとやかに歩く平安美人。それを御簾越しに覗き見る紳士たち。そんな光景を思い描くと、なんだかこちらもゆったりと優雅な気分になります。権力争いに目を光らせ、学問に勤しむ一方で、蹴鞠に興じたり恋歌を詠んだり。きっと有意義で満足のいく、満ち足りた時間を過ごしていたのでしょう。

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