ヨーロッパの歴史ロシア

ロシアに20年近く君臨する「プーチン」登場の背景と政権を元予備校講師が解説

クリミア併合

2012年、大統領に復帰したプーチンは大国化路線をさらに推し進めました。2014年、ロシアはウクライナ領のクリミア半島やセヴァストボリをロシアに編入します。この背景には2014年に親ロシアのヤヌコーヴィチ政権が崩壊し親欧米派の政権が誕生したことがありました。

ウクライナ内のクリミア共和国ではウクライナの新政権を認めず、住民投票で独立を問います。住民投票では9割以上独立に賛成したとありますが、投票直後から不正があったとの訴えがあり、信ぴょう性は高くありません。ウクライナは投票自体を認めませんでした。

形式的に独立したクリミアやセヴァストボリが「自らの意思」でロシアへの編入を希望したことを受け、プーチン大統領は両地域をロシアに編入します。

クリミア半島やロシア黒海艦隊の母港ではセヴァストボリはロシア系住民が多く、プーチンとしては戦略的に確保したい場所だったのでしょう。

20年にわたる長期政権は今後も続くのか

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2000年にロシア大統領となったプーチンは、2008年から2012年までの首相在任期間も含めると20年近くにわたってロシアの指導者として国政を動かしました。「皇帝」ともいわれる強力な指導力は今も健在です。ロシアは日本にとっても重要な隣国。プーチン大統領が率いるロシアの動向は、今後とも目が離せませんね。

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