日本の歴史昭和

東京大空襲の記憶~戦争の惨禍を繰り返さないために~

終戦と戦後の復興

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By 中村 立行 (Rikko Nakamura, 1912-1995) – 「日本写真全集7 都市の光景」(1987年、小学館) P51, パブリック・ドメイン, Link

3月10日の大空襲以後も東京は執拗に空襲を受け続け、ほぼ焼け野原となりました。そして終戦を迎えます。その10年後に東京が復興を遂げ、「もはや戦後ではない」という言葉が流行語になりますが、多くの戦争体験者たちの記憶の中には悲惨な事実が消えることはありませんでした。東京に住む多くの人々の殺害を計画し、実行に移したカーチス・ルメイは戦後になった1964年、勲一等旭日大授章というたいそうな勲章を授与されました。理由は日本の航空自衛隊の設立に功労があったため。とされていますが、その後のベトナム戦争でも「ベトナムを(空爆によって)石器時代に戻してやる。」と豪語しているあたり、なぜルメイに勲章を授ける必要性があったのか?疑問に感じる人も少なくなかったそうですね。過去の日本の過ちを含め、あの戦争を日本人自身が総括し断罪することこそが、戦争で亡くなった方への供養なのではないでしょうか。

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明石則実