東日本大震災のときは「パソコンでツイッター」
2011年3月11日。マグニチュード9.0の巨大地震が宮城県沖で発生。東日本大震災です。その頃には平成生まれも大学生や社会人。帰宅難民になった人も多かったかと思います。筆者も内陸の方で被災しました。福島原発事故も起こり放射能やホットスポット、風評被害など情報が錯綜する中、人びとの強い味方になった情報媒体が、ツイッターでした。
ツイッターが日本でサービス開始したのは2008年ごろ。専門家や官公庁の公式ツイッターにより情報がスピーディー共有されたのはSNS時代の新しい景色です。ネット上で呼びかけられた節電のための「ヤシマ作戦」(「新世紀エヴァンゲリオン」で日本中の電気をエヴァに集めるために大規模停電するという作戦、というネタに基づいて名付けられた、震災時の自発的な節電キャンペーン)には私も参加しました。
その後の事件はみな、スマホなどを経由してインターネットで情報収集をし、テレビだけではない別角度の情報が得られるようになったことはまさに新世紀の風景と言えるでしょう。
【アニメ・漫画】人類もここまできた!映像技術と文化が花開く
image by iStockphoto
アニメっ子でなかった平成っ子などいるのでしょうか。日本のアニメーションの歴史は1963年に手塚治虫が本格的に開拓。以後、数々の漫画・アニメ監督の巨匠たちが新境地を切り拓いてきましたが、1995年に「新世紀エヴァンゲリオン」がテレビ東京でリアルタイム放映。その後はCGの発達による表現手法の開拓、現在はさまざまなジャンル・文化が群雄割拠のアニメ界。ざっくりとですが追っていきます!
ポケモンの延長で「エヴァ」を観ていた小学校低学年、そして「ポリゴンショック」
もはや伝説となったアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」がリアルタイム放映されたのは筆者が小学1年生ごろ(1995年)。ちょうどこの時間帯はテレビ東京でポケモンの番組を放映していました。
ビデオの録画ボタンを押すためにテレビ前でスタンバイしている時(VHS全盛期。予約録画機能がなかった時代)筆者はあの衝撃的なオープニングをなんとなく観ていました。ポケモンと同じ時間帯にベッドシーンまでやらかしていたテレビ東京。今では考えられませんね。
この「ポケモン」についてもう1つ特筆しなければなりません。1997年放映の回で起きた「ポケモン(ポリゴン)ショック」です。ポケモンのポリゴンが登場するシーンで光がチカチカ点滅する演出を視聴した子供が気分が悪くなり「光過敏性発作」で全国600人以上が救急搬送。以降アニメやカメラのフラッシュの映像などの際「テレビから離れて見てください」「フラッシュに注意してください」などのテロップが出るようになったのでした。
どんどん「CG」が発達し、映像革命へ
筆者が小学校高学年のころにもなると、NHKの大河ドラマや朝の連続テレビ小説のオープニング映像にもCGが使用されはじめました。しかしあまりにもお粗末。ここはCGですねとすぐわかるほど浮いており、あまりのぎこちなさに子供時代の筆者は「CGはやめればいいのに」とブツブツ言っていました。
1997年公開のジブリアニメ「もののけ姫」では、スタジオジブリという日本随一のアニメスタジオがデジタル体制へ移行。「ディダラボッチ」などが自然な3DCGで表現されました。「もののけ姫」はセル画と絵の具を使った最後のジブリ作品となり、本格的に3DCG時代が到来するのです。
現在は、フルCGのアニメも珍しくなくなり(アニメ1シーズンに1回は必ずある「作画崩壊回」もめっきり見なくなりました)ギクシャクCGの頃が夢のよう……。
文化として、群雄割拠のアニメ業界
「アニメは子供のもの」なんて時代は遠く過ぎました。質・内容ともに大人向け、そして芸術作品として見ても文学や映画と肩を並べる深さを持つ文化として、アニメは成長したのです。
現在「オタク」という単語すらもはや差別用語ではなくなりつつあります。文化は一大市場を形成し、またBL(ボーイズ・ラブ)をこよなく愛する「腐女子」文化も公然と市民権を得ました。多様多彩な好みや嗜好が許容される自由な文化世界が登場したのです。
今は「Anime」「Manga」は日本の一大産業・文化。現代は、Amazonプライム・ビデオやdアニメストアなど有料会員制映像配信サービスが発達。ネットがあるところならテレビに頼らずアニメや映画を楽しめる現代。テレビの前でVHSの録画ボタンを押していたのはわずか20年ほど前だというのに……。
【Windows、ケータイ、スマホ、SNS……】SFよりハイテクな世界の到来
image by iStockphoto
生活を監視するテレスクリーンに時計型通信機器……20世紀SF巨匠たちが考えた最先端テクノロジーです。Windows95とそのアップデートとともに成長し、iモード携帯電話や「ガラケー」の全盛期に学生時代、IT革命なんて言葉もありました。スティーヴ・ジョブスが「iPhone」を世に送り出した後はスマホ代のために必死にバイトし……テクノロジーとともに成長していった平成生まれの見た風景をごいっしょに。