ヨーロッパの歴史

人間性を尊重した文化活動「ルネサンス」とは?わかりやすく解説

ルネサンスの三大発明

ルネサンスのころ、中国から伝わった技術が大きく改良されました。これを、ルネサンスの3大発明(改良)といいます。改良の一つ目が火薬です。火薬の改良は歩兵が持つ小銃の開発につながり、それまでの騎士中心の戦術が大きく変わっていきました。

二つ目は羅針盤。11世紀中ごろに中国で使われていたものがヨーロッパにも伝わり、より使いやすく改良されました。その結果、陸地の見えない場所を航海しても自分の位置を確認しやすくなります。

三つめは活版印刷。それまでは、本の出版や複写は全て手書きによって行われていました。そのため、書物の値段は今とは比べ物にならないくらい効果高価で、知識は富裕層や教会関係者など限られた人々のものでした。活版印刷術により出版費用が大幅に低下。宗教改革期の知識の普及に大きく貢献します。芸術だけではなく、科学の分野でもルネサンスは大きな影響を持ちました。

ルネサンスは現代への道を切り開いた芸術運動だった

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ルネサンスは西ヨーロッパの中世の最後に生まれた科学・芸術・文化の発達を表す言葉でした。教会や貴族などの力が強かった時代であり、のちのフランス革命のような「民主主義の発展」があったわけではありませんが、人々が知識にふれやすくなり「個人」が尊重される現代への道を切り開いたと考えてよいでしょう。

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