第二部 34帖 若菜(わかな)~41帖 幻(まぼろし)
光源氏39歳冬~52歳までが描かれた第二部。
華々しく終わった第一部から一転、光源氏の人生に暗い雲が立ち込めてきます。朱雀院から自分の娘である女三の宮との結婚を強く望まれた源氏は女三の宮と結婚。しかし妻の紫の上が自分よりも位が上だったために女三の宮が正妻におさまったこと、そして源氏の女性問題で悩みの絶えなかった紫の上は病に伏すようになり命を落としてしまうのです。
源氏最愛の妻の死。そして自分の子供のように可愛がっていた柏木と女三の宮が愛し合い、子をもうけたことで自分がこれまで過去に多くの女性を悲しませてきた人生を悔いることになり、やがて出家を決意することに。
41帖 幻については本文はなく、光源氏が死亡したことを暗示しています。
第三部 42帖 匂兵部卿(におうひょうぶきょう)~54帖 夢浮橋(ゆめのうきはし)
このうち45帖 橋姫(はしひめ)~54帖 夢浮橋までは宇治十帖とも呼ばれています。
光源氏亡き後が綴られた第三部では、光源氏の正妻、女三の宮と柏木の不倫の子として産まれ、その後源氏の子として育てられた薫の14歳から28歳までが描かれている第三部。
舞台は宇治。育ての親とはいえ、源氏に似て数々の女性との浮名を流す薫。それゆえ様々な苦悩を抱えながら波乱万丈の人生を送ることになる話が描かれています。
源氏物語、初心者は小説や漫画から入るのがおススメ!
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約1000年前に書かれた源氏物語。原文は、もちろん昔の言葉で書かれていますので最初から原文から入ると挫折してしまうことに…。
そこでおススメなのが現代の小説家が翻訳したものや、マンガ化されたものから入るという方法。恥ずかしながら今まで源氏物語のストーリーすら知らなかった私は最初、小説から入ろうかとも思ったのですが漫画家の大和和紀さんが書かれた「あさきゆめみし」というマンガを読むことにしました。
どうやら試験にもよく出る源氏物語を勉強する学生さんも、この「あさきゆめみし」で勉強したというではありませんか!そして大和さんはほかにも源氏物語の解説を分かりやすくマンガでまとめてもいらっしゃるので、そちらも並行して読むのがおススメですよ。
あさきゆめみし(1) (講談社漫画文庫)
Amazonで見るナゼ1000年前に書かれた源氏物語が現代でも受け入れられるのか?
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現代でベストセラーとされる小説が1000年後も読まれると考えてみると、源氏物語の凄さを痛感するのですが、ナゼ現代でもこの物語が読まれ続けているのでしょうか。
一番に考えられるのは誰もが認めるイケメン光源氏がただのプレイボーイではなく、関わった女性を別れた後も大切にしている点。そこには人を愛するということの本質を知ることができます。そして作中では多くの和歌が登場しますがそのどれもが素晴らしいこと。またただの恋愛小説ではなく人間の生きざまが垣間見ることができるからこそ、源氏物語は現代でも多くの人を惹きつけてやまないのかもしれません。
源氏物語を読み終えた後はさらにこの物語の背景や各登場人物について深堀したくなること間違いなしです。
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