平安時代日本の歴史

初心者向け!「源氏物語」のあらすじをわかりやすく解説

女性篇 紫の上(むらさきのうえ)

光源氏が思いを寄せた藤壺の宮の兄、式部卿の宮(しきぶきょうのみや)の娘。紫の上がまだ幼い時に見初めた光源氏は、自分のもとにおいて自分好みの女性に教育し、やがて妻として迎えます。

葵の上亡き後は、正妻に。しかし光源氏の愛を一身に受けるものの束縛に近い愛情、源氏の女性遍歴に常に悩まされ苦しんだ紫の上は、望んだ出家を許されず一生を終えることになります。

女性篇 葵の上(あおいのうえ)

桐壷の帝の妹、大宮(おおみや)と左大臣の娘であり頭の中将の妹。16歳の時に4歳年下の光源氏と政略結婚をさせられ最初の正妻となります。

気位の高い葵の上は光源氏を受け入れることがなかなかできず二人の夫婦仲は冷え切っており、2人の間に息子、夕霧(ゆうぎり)が生まれると光源氏とようやく夫婦らしく振舞えるように。

しかし、ようやく幸せな結婚生活が送れるかと思った時に六条の御息所(ろくじょうのみやすどころ)の生霊に取り殺されてしまったのです。

女性篇 桐壷の更衣(きりつぼのこうい)

光源氏の実母。心やさしく美しい桐壷の更衣は、桐壷帝から一番に寵愛を受けたことで正妻の弘徽殿の女御(こきでんのにょうご)たちから壮絶ないじめを受けることに。

それがもとで、もとから体の弱かった桐壷の更衣は命を落としてしまいます。幼くして母を亡くした光源氏はやがて母から得られなかった愛情を女性たちに求めるようになるのです。

女性篇 女三の宮(おんなさんのみや)

朱雀院(すざくいん)の3番目の娘。藤壺の宮の妹。光源氏は朱雀院の強い勧めでしぶしぶ結婚するのですが、藤壺の宮の妹とはいえ似ても似つかない女三の宮のことを愛することはありませんでした。

しかし女三の宮は柏木から思いを寄せられ、無理やりに関係を持たされることに。そして柏木との子を身ごもった女三の宮男の子を出産し、薫となずけられたその子はやがて光源氏の子として育てられます。

とっても簡単にあらすじをまとめてみました

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70年間に及ぶ長編小説である源氏物語はおよそ3部構成であるという考え方がなされています。

第一部 1帖 桐壷(きりつぼ)~33帖 藤裏葉(ふじのうらば)

光源氏12歳から39歳春~冬までが描かれた第一部。

桐壷帝の子として生まれた光源氏は幼くして母が他界。母である桐壷の更衣の顔も覚えていない光源氏は後に義母となった藤壺の宮と禁断の恋に落ち、妊娠。産まれた男の子は父と藤壺の宮の子として育てられることに。

その後も光源氏は正妻として迎えた葵の上が六条の御息所の生霊に取りつかれて亡くなった後は、紫の上を妻に迎え寵愛します。しかしながらプレイボーイぶりはおさまることなく次々と女性と浮名を流すのです。

源氏は朧月夜(おぼろづきよ)と関係を持ったことで京の都にいられなくなり須磨で暮らすこととなるのですが、そこで明石の上(あかしのうえ)と運命的な出会いを果たし恋に落ちます。その後めでたく京に戻った源氏は藤壺の宮との子が冷泉帝としてわずか12歳で新帝に即位したことで六条院で栄華を極めた生活を送るのです。

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