教養歴史

世渡り、家族愛、意外な一面…好きになりそうな5人の戦国武将とエピソード

戦国武将と言えば、戦いの連続日々で、いつも生きるか死ぬかの緊迫した生活を送っているイメージがあります。確かにそれもそうですが、戦国時代を生き抜くためのちょっと奇抜な術や意外な一面など、戦国武将にも人間味を感じさせるエピソードがたくさんあるんです。では、戦国武将をもっと好きになる意外な歴史エピソードをご紹介しましょう。

信長を討った男は真面目な愛妻家!明智光秀

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明智光秀といえば、「織田信長を本能寺で討った戦国武将」として有名ですよね。裏切り者というイメージや、その後あっけなく敗れ去ったために「三日天下」というあまり良くないイメージがあったりもします。

しかし、光秀は信長の家臣としては非常に有能で、愛妻家という一面を持っていました。真面目すぎて本能寺の変を起こしたのでは…なんていう説もあるんですよ。彼の意外な一面を見られるエピソードをご紹介します。

「妻にするのは熙子どのただひとり」と言い切った光秀

織田信長に仕える前、明智光秀は越前(福井県)の戦国武将・朝倉義景(あさくらよしかげ)や、室町幕府第15代足利義昭(あしかがよしあき)に仕えていたと言われています。

しかしそれよりも前は、日々の暮らしにも苦労するほど貧乏だったそうですよ。

そんな光秀を支えていたのが、妻の煕子(ひろこ)でした。

実は、熙子は光秀との婚約中に疱瘡にかかり、美しかった顔にあばたが残ってしまったそうです。そのため、熙子の父は熙子とよく似た妹を代わりに嫁に出すことにしました。

しかし、やってきた花嫁を見て光秀は一言、「私は、妻にするのは熙子どのと決めています」とキッパリ。妹を丁重に送り返し、改めて熙子を娶ったと伝わっています。男気あふれるエピソードですよね。こういう男性と結婚したい…なんて思いませんか?

光秀を支えるため黒髪を売った糟糠の妻・熙子

夫の愛に、熙子は献身的に応えました。

まだ光秀が仕官できず、浪人中だったときのこと。

人を招いたのはいいものの、もてなすお金がないと悩んでいる光秀を見て、熙子は自分の黒髪を売り、そのお金で酒や肴を買って、夫の面子を立てたというエピソードが伝わっています。

光秀が「いったいどうやってこんなお金を?」と尋ねると、熙子はかぶっていた頭巾を取りました。

バッサリと切られた妻の髪を見て、光秀は「なんということを…!」と絶句。そして、「妻をいっそう大事にしなくては」という思いを新たにしたのでした。このためか、戦国武将としては珍しく、光秀は側室を置かなかったとも言われています。

妻を看病疲れで失った光秀、その先にあった本能寺の変

光秀はその後信長に仕え、戦国武将として合戦で活躍し大出世を果たしましたが、過労で倒れてしまいます。この時も熙子は献身的に看病を続け、まるで夫の代わりのように病を得て亡くなりました。

熙子の死後、光秀は信長との間に徐々に行き違いが生じ、やがて本能寺の変を起こすに至ります。彼が謀反を起こした理由は特定されていませんが、妻を失ったことは、彼のブレーキを少し狂わせたのではないかという見方ができそうですよね。

本当に怖いだけの人だった?織田信長の別の一面

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「怖い人」、これが一般的な織田信長という戦国武将のイメージだと思います。気に入らなければすぐに手打ちという印象ですよね。

しかし、信長も人間です。怖いだけではなく、意外と優しい部分があったり、度量の広いところがあったりしたんですよ。ここでは、戦国武将としての織田信長のイメージをちょっと変える逸話をご紹介します。

夫婦げんかの仲裁をした信長、手紙で家臣の妻をねぎらう

信長は家臣にかなり厳しいことがたびたびありましたが、女性に対してはとても優しいところがありました。それがよくわかるのが、豊臣秀吉の妻・おねに宛てた手紙のエピソードです。

「安土をたずねてきてくれて嬉しく思う」と書き出したこの手紙は、「そなた(おね)の美しさもいっそう増している」とおねをほめています。信長、女性の心をわかっていますよね。

女性を気遣う細やかさがあった信長

そして、「秀吉が何やらお前に対して不平を申しているようだが、言語道断だ!そなたほどの女を、あのハゲネズミが見つけることなどできないというのに」と続けています。どこまでも女性の味方ですね、信長。

さらに、「奥方らしく、焼きもちなど焼かずに堂々としていなさい。言いたいことがあるときは、全部を言わず、ある程度はとどめておくように。この手紙は秀吉にも見せること!」と、正室としてのおねのプライドを傷つけないような気づかいを見せています。

「手紙を秀吉に見せること」と信長が言ってくれたことで、秀吉にお灸を据えることもできましたし、おねとしては気分爽快だったに違いありません。信長がついていれば怖いものなしですから。

 

意外にも、女性にやさしく細やかな心遣いができる信長のエピソードでした。

この心遣いを、家臣(特に明智光秀)にしてあげたら良かったんですけれどね。

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