ソビエト連邦ロシア

なぜソ連は崩壊した？ソ連崩壊の理由とその後をわかりやすく解説解説

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グラスノスチと冷戦終結

こうしてどんどん改革を行なっていくゴルバチョフですが彼は、1986年のチェルノブイリ原発事故のことがなかなか伝わらなかったことを受けて体制の硬直化をなんとかするためにグラスノスチ(情報公開)を展開。

これによってこれまで抑圧されてきた言論・思想やなどが認められる様になり、政治犯として投獄されていた人たちも釈放されることになりました。

さらに、ゴルバチョフにやる改革を受けてこれまでブレジネフドクトリンによって抑圧されていた東側諸国はほとんどが崩壊。

1988年にはマルタ島にて冷戦の終結が宣言され第二次世界大戦から行われてきた冷戦が終わりました。

しかし、このペレストロイカとグラスノスチによってこれまで行われてこなかったソ連の体制や共産党に対する批判が行える様になり、さらにはこれまでの汚職などがバレてしまい共産党の支持は徐々に低下。

ソ連の強力な支配が緩められたことによってソ連の崩壊は早まる様になり、またこれまでソ連に虐げられてきたバルト三国が独立を宣言。ソ連崩壊のカウントダウンは刻一刻と迫っていったのでした。

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クーデター、そして崩壊

こうして国内の情勢が不安定となっていったソ連でしたが、1991年にはこれまでの支配を改めて新連邦条約の締結を行うと発表。しかし、この新連邦条約によってソ連の支配下にあった共和国が独立してや権力基盤が無くなってしまうと恐れたゴルバチョフの部下たちが8月19日にクーデターを起こし、ゴルバチョフを監禁状態に陥れて条約の締結をなんとか阻止しようと企みます、しかし、この動きは改革派であったエリツィンによって阻止。しかしこのクーデターによって共産党とゴルバチョフの権威は完全に失墜。8月24日にはゴルバチョフは共産党の書記長を辞任して、さらに8月28日にはソ連共産党の活動を全面的にストップすることが決定しました。

こうしてソ連共産党は完全に崩壊しましたが、さらにはソ連自体も12月17日にゴルバチョフ大統領が連邦政府が活動を停止することを宣言。12月25日にゴルバチョフはソ連大統領を辞任し、翌日にソ連の解体を宣言、ソビエト連邦は十月革命以降67年の歴史にピリオドを打ち崩壊したのです。

ソ連崩壊後のロシア

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こうして1991年に67年の歴史にピリオドを打ったソ連。しかし、これまでアメリカと肩を並べていたソ連の崩壊は跡を継いだロシア連邦にも重くのしかかり、現在まで残る後遺症を残すことになるのです。

ロシア連邦の経済破綻

こうしてソ連は崩壊してしまいましたが、ソ連が崩壊した後に誕生したロシア連邦は急速な市場主義経済の導入と経済の自由化を推し進めていく様になりました。

ソ連崩壊後エリツィンは地道に市場主義へと移行しようと考えていたのですが、この移行にエリツィンは失敗に失敗を重ねてしまい、最終的にはロシア経済を破綻させ、ソ連では曲がりなりにもいなかった貧困層が百万人規模で出てしまうという事態を招いてしまいます。

また、その市場もオリガルヒという新興財閥によって支配される様になり、ソ連時代には弾圧されていたロシアマフィアもこの頃から活動を開始する様になりました。

こうして大混乱に陥ってしまったロシアの経済。さらにロシアルーブルのハイパーインフレが起こったり、1998年にはロシア財政危機が発生するなどソ連の方がましだったと言われるぐらい混迷な状態になったしまったのです。

プーチン大統領の就任と独裁化

こうして経済政策に失敗したエリツィンは一期限りで大統領の座から引退。その後を継いだのが元KGBのスパイであったウラジミール・プーチンでした。プーチンはオリガルヒに対して激しい弾圧を行ったり、マフィアの弾圧に乗り出す一方で、ロシア国内で取れる石油や天然ガスの輸出増加を行いロシアの経済を再建。

ロシアの経済はなんとか安定することになるのですが、プーチンのその卓越した政治手腕が逆に彼の独裁を招いてしまうという見方も現れています。実際にプーチンは第2代と第4代大統領に就任しているものの、選挙の改ざんなどが行われており、実質的な独裁状態に入っていると言わざるおえない状態となっていますね。また1988年に終結したはずのアメリカとの対立が最近激化。シリアなどに支援を行い、冷戦の時代特有の代理戦争を招いていると指摘されています。

曲がりなりにもプーチンの手腕によってなんとか立て直したロシア連邦。ソ連崩壊から28年がたった今そのことについても考え直さなければなりません。