ヨーロッパの歴史

これだけは知っておきたい!ニュースでよく見る国際機関の略称・名称

IAEA(International Atomic Energy Agency):国際原子力機関

1957年設立。本部はオーストリア・ウィーン。

原子力の平和的利用の促進と、原子力が軍事目的(核兵器など)で使用されることを防止するための活動が行われています。原子力発電所の稼働に関するニュースなどで聞く機会の多い国際機関です。

加盟国は159か国(2013年時点)で、日本は1957年から指定理事国として参加しています。

ASEAN(Association of South‐East Asian Nations):東南アジア諸国連合

本部はインドネシア・ジャカルタ。

1961年に発足した東南アジア連合が前身となり、1967年にインドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシアの5か国で発足。1984年にブルネイが加わり、1990年代に入ってからベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジアが加わって、10か国の加盟国によって組織されています。

上記10か国の経済・社会・政治・安全保障・文化に関する協力を目的とした国際機関です。

OPEC(Organization of the Petroleum Exporting Countries):石油輸出国機構

image by iStockphoto

1960年設立、本部はオーストリア・ウィーン。

石油産出国の利益を守ることを目的として設立された組織。イラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラの5か国からスタートし、2019年時点で14か国が参加しています。一般的には「オペック」と呼ばれることが多いです。

オーストリアは加盟国ではありませんが、本部はウィーンに置かれています。

NATO(North Atlantic Treaty Organization):北大西洋条約機構

1949年設立。本部はベルギー・ブリュッセル。

西欧諸国の軍事機構。一般的には「ナトー」と呼ばれています。アメリカ合衆国、カナダ、ヨーロッパの資本主義国が中心となってスタートし、のちに東ヨーロッパの国々が加盟。現在では29か国が加盟(2018年時点)しています。

第二次世界大戦後、ヨーロッパの東西対立が激しくなったことから、西側諸国が中心となって組織。アメリカやカナダと連携してロシアやドイツを警戒・けん制するため組織されました。現在では、加盟国の領土や国民を守ることを目的として活動が行われています。

APEC(Asia-Pacific Economic Cooperation):アジア太平洋経済協力

正確には「組織」や「機関」ではなく、フォーラム(会議)を指していますが、こちらもよくニュースに登場する略称です。一般的には「エイペック」と呼びます。

1989年創設。環太平洋地域(太平洋に接する国と地域)の間で経済協力を進めるための会議で、国家や国としてではなく、国旗の掲揚も行われません。参加に際して「国」という言葉は使わず「エコノミー」という単語が用いられています。これは、台湾や香港(諸外国から国家として認識されていないことが多い)が参加していることへの配慮なのだそうです。

現在の参加数は21、日本は1989年の発足当時から加わっています。

ODA(Official Development Assistance):政府開発援助

ODAとは、主に先進国が開発途上国に対して行う、技術的・金銭的な援助のことです。こちらも正確には「機関」や「組織」の名称ではなく、各組織が行う支援や援助のことを指しています。

国際協力には様々な形がありますが、そのうち、政府や政府機関によって行われる、開発途上国の経済・福祉の向上を目的とした支援(途上国に負担をかけない範囲での)のことをODAと呼ぶそうです。

日本も戦後まもないころ、生活物資や食料支援、復興のための資金援助などを受けていました。1954年からは拠出を行う側として経済協力に参加しています。

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