日本の歴史

日本の電車ってどんなものなの?JR全社とそれにまつわる雑学について解説

日本に走っている電車の雑学7選

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さてここまでは日本の鉄道の雑学についてみていきましたが、電車には実は奥が深い豆知識や雑学が潜んでいるのです。

次はそんな日本の電車の雑学について見ていきましょう。

電車が全く走らない都道府県

今では日本全国に走っている電車ですが実は日本の都道府県の中で唯一電車が走っていないけところがあるのです。その都道府県が徳島県。徳島県は高徳線や鳴門線などの鉄道路線は走っているのですが、この路線は全て非電化路線といって電車が走れない区間なんだとか。

さらに徳島県は複線区間という列車が上りと下りで別の線路を走っている区間がほとんどなく、全て単線区間という上りと下りが同じ線路で走っている区間がほとんどなんです。

もう少し頑張ってほしいものですけど、徳島県民は鉄道を使わずほとんどが車社会なんですかね。

路線の収益の指標である営業係数

鉄道路線といってもやはり利益を出さなければなりません。その利益なんですが鉄道会社はとある独自の指標を使って表したのです。それがいわゆる営業係数というものだったのでした。

営業係数とは簡単に言えば「100円稼ぐのにどれぐらいのお金がかかるのか?」という指標のこと。鉄道会社はこの営業係数をなるべく小さくすることを努力していたのです。

例えば東海道新幹線の場合であれば営業係数は72、山手線の場合であれば48、横浜線なら56など主要な路線の場合であれば営業係数が少なく、利益を大きく出しているのですが、北海道や四国のローカル線の場合だと営業係数が1000を越えることがしばしばあったそうで、鉄道会社が頭を抱え込む一つの原因となっているのですね。

とにもかくにも営業係数は良くも悪くも鉄道会社の大事な指標という訳なんですね。

東京ヤクルトスワローズと特急の関係

今ではセリーグの球団として人気を集めている東京ヤクルトスワローズ。実はこのヤクルトスワローズはとある鉄道と深い関わりがあったのです。

今現在では東京ヤクルトスワローズは名前にもある通りヤクルトが球団の運営をしております。しかし、それは今の話のこと。原点にさかのぼると東京スワローズは元々国鉄が所有していた球団だったのです。

昔といえば近鉄や南海や阪急や西鉄などが球団を持つなど鉄道会社=球団というイメージがかなり強かったのですが、国鉄の場合だと一応国の企業ですから営業利益の球団をを持つことはできません。そこで国鉄野球株式会社が運営を行っていくことになったのですが、その時に球団につけられたのが当時東京〜大阪の大動脈を走っていた特急つばめにちなんで国鉄スワローズとしたのでした。

東海道本線の建設の裏側

今では新幹線にその役割は移されたものの、まだ部分部分では多くの人々を運んでいる東海道本線。この路線は昔日本橋と三条大橋を結んでいた東海道を基として作られた路線なんですが、しかし、元々明治政府はこの東海道沿いではなく、もう一つの重要な街道であった中山道沿いに本線を建設しようと考えていました。

明治政府からしたらもし、津波などの自然災害が起これば海沿いにある東海道本線に多大なるダメージを受けてしまうことは確実なものとなってしまいます。そこで政府は津波なんて絶対に起こらないであろう山沿いの中山道に路線を建設しようとしていたのでした。

明治政府は資本家たちと協力して路線を建設していくのですが、ここで路線の建設の根幹となるある重大なトラブルが。なんと山が多すぎで路線が建設できないとなったのです。

明治時代初期ですのでダイナマイトなどのハイテクな掘る技術はありません。全て人の手によって作られていましたので出来るだけトンネルを作りたくないというのが明治政府の心境でした。

そして結局、路線はトンネルを掘る心配がほとんどない東海道沿いに建設されたのですが、今でもその名残は比較的平野が多い中山道沿いである京都〜岐阜間に残されています。

JRの環状線の裏側

JRには大阪に大阪環状線、東京に山手線というぐるぐる回る環状線という路線形態があるのですが、実はこの両方の路線は厳密にいえば環状線とはいえないのです。

まず、大阪環状線なんですが、この路線は大阪から始まって京橋〜天王寺〜大正〜そしてまた大阪に戻る状態となっています。しかし、天王寺の一つ隣である新今宮とさらにその隣である今宮の間は関西本線という大阪環状線とは全く違う路線となっているのです。

つまり、大阪環状線は実際には環状線ではなく新今宮から天王寺〜京橋〜大阪〜今宮を結んでいるだけの路線というわけなんですよ。

でも、結局環状線のような運転形式をしているのですからそんな細かいことあまり考えなくてもいいのですけどね。

一方の山手線の方はというとこの路線は品川から新宿〜池袋〜上野〜東京〜品川みたいにこちらもぐるぐると一周するように走っていますが、この路線の場合だと山手線と言えるのは品川〜田端までの区間。その他の品川〜東京の区間は東海道本線、東京〜田端までは東北本線という全く違った路線となっています。こちらも今では環状線の形態となっているのですからあまり関係はないのですけどね。

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