【ポテチに独身者に…】こんな変わった税金があるの?世界の面白い税金あれこれ
イギリスの窓税
17世紀末期のイギリスでは、家の窓にまで税金が掛けられました。当時の窓に使われたガラスは大変高価なもので、その高価なガラスを使っている家はさぞかし裕福なのだろうという見地からスタートしたそうです。
しかし、当時の庶民も悪法に対抗するために知恵を使いました。それならば必要最低限の窓だけ残し、不要な窓はすべて壁のように埋め込んでしまったのでした。だから今でもイギリスの古い建築物には窓を埋め込んだ跡がたくさん残っているのですね。
余談ですが、日本にも同じような税金が江戸時代にありました。「棟別銭」というのがそれなのですが、家の玄関の広さに応じて掛けられた税金でした。当時の庶民たちも同じように何とか負担を免れるために間口を狭くし、工夫して税金逃れをしようと頑張ったのですね。そしてそれは長屋や町家といった建築様式に変化していったのです。
こうしてみると、庶民たちの努力はイギリスにも日本にも垣間見えるのですね。
ロシアのピョートル一世が課したヒゲ税
ピョートル一世はロシアの初代皇帝であり、ロシアを欧米列強のひとつに押し上げた偉人なのですが、非常に革新的な考えを持ち、外国人をたくさん徴集して近代化を推し進めた人物なのですね。
そんな彼が不満を持っていたのは、国民の多くがヒゲをたくわえていること。当時のヨーロッパではヒゲの時代は終わりを迎えつつあり、ともすればロシア人を野蛮人だと思われたくなかった彼は思い切った行動に出ました。それがヒゲ税の導入だったのですね。ヒゲをたくわえていることで税金を取られるなら、きっと切る者が多くなるだろうという考えでした。
当時のロシア正教会では「ヒゲは神様が人間にくれたもの」という考えがあり、かなりの抵抗があったそうです。しかし結果的にはヒゲを切る者は意外に少なく、ピョートル一世もそれ以上は強制できずじまい。しかしヒゲ税などで得た財源を今度は戦争のための戦費に回し、ロシア帝国を更なる隆盛に導いたのでした。
もし日本にもトンデモ税金が導入されてしまったら?
たしかに、国にとって「取りやすいものから取る」のが税金なのでしょう。日本国民はある程度納得ずくで税金を納めていますが、ある日突然、意味の分からないものにまで税金が掛けられたらどうでしょう?そういった不安は常に付きまといますね。そのためには、国民自らが「国による横暴」を許さないためにも常に監視の目を向けるのが必要なのではないでしょうか。