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「世界五大宗教」とは?成り立ちと教えをわかりやすく解説

神様への奉仕のイスラム教

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次に紹介するのは世界で2番目に信仰者が多いイスラム教。最近テロとか女性軽視とか色々ありますが、どうしてそうなっていったのでしょうか?ここではイスラム教の歴史を見ながら解説していきたいと思います。

 

イスラム教の成立と五行五信

キリスト教が成立してから約600年後の7世紀後半。アラビア半島の商人の息子としてムハンマドが誕生しました。このムハンマドという人は結構真面目。最近アラビア半島で乱れている宗教感に頭を悩ませていました。そんな時、その悩みを考えるために洞窟にこもった時にある不思議な現象が起こります。なんとその洞窟に瞑想している時に神様の使者である大天使ガブリエルが姿を現したのです!そしてガブリエルはムハンマドに対して啓示を授けられ見事に預言者となってしまったのでした。

そしてこの啓示が書かれているのが今で言うところのコーランです。イスラム教ではこのコーランを実践して神(アッラー)に帰依することが目標なんですが、その中でも特に有名なのが六信五行と呼ばれるもの。まず1つ目信仰告白というものでアッラーの他に神様はいないと発言しイスラム教を信じていることを証明することです。2つ目が礼拝。これは1日5回聖地のメッカの方角にお祈りを捧げることです。さらに一生に一度メッカとメディナに行く巡礼、一年で1ヶ月の間日の出から日没まで何も食べない断食、そして貧しい人に寄付をする喜捨の5つの事を指します。

意外と生活密着型のイスラム教

これだけ見るとまぁ、まだまだ宗教としてみたら普通ですが皆さんのイスラム教のイメージと言ったらやはり豚肉を食べないことや女性の顔を隠すことだと思います。しかし、これは神様の意地悪や偏見ではなく逆に、女性に対して結構配慮されている内容なのです。まずは豚肉を食べないということですが、これはムハンマドが生きていた時代に豚肉による感染症が蔓延していたからだと言われており、豚肉をあまり食べない方が健康に良いということを示したかったという思いが強いものでした。

また、女性がスカーフを着用しなければいけないことですが、これはムハンマドが女性が綺麗な顔や髪を見せると男性を惑わしてしまい、女性に被害が及ぶと考えていたことであり、女性を軽視するのではなく逆に女性を守るための配慮だったのです。そのためイスラム教では女性は過保護にされており、イスラム教をガチガチに信仰しているサウジアラビアではここ最近まで女性の車の運転を禁止したほどでした。女性の保護も度が過ぎれば女性軽視に見えてしまうのですかね…

イスラム教を広める聖戦

イスラム教の特徴の一つに聖戦というものがあります。なんでイスラム教がこんな危なっかしい考えかたになったのかというとイスラム教が最初の頃に迫害されていたことが関係していました。ムハンマドは神様から啓示を受けた後メッカで布教活動を行うのですが、ここで元々宗教を信じていた人たちから迫害を受けてしまい、メディナに聖遷しなければいけない事態になってしまいました。そこからムハンマドはイスラム教を広めるために戦闘を開始。ムハンマドの軍事スキルもひかり、あっという間にアラビア半島を統一。イスラム教の発展の基礎を築きあげました。そのためイスラム教ではもしイスラム教に危機があれば戦争を行いなんとか守り通すべきという聖戦の考えが生まれるようになり、それが現代になって9.11テロやイスラム国建国など誤った方向に解釈されてしまうのです。

自分が神様になるんだ。仏教の教え

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次に紹介するのは五大宗教の中では一番日本に関わりの深い仏教。しかし、仏教って一体どんな教えなのかわかっていない人も多数います。そこで次は仏教とはどんな教えなのかを見ていきましょう。

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