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意外にややこしい!社会主義と共産主義の違いを歴史からわかりやすく解説

色々あります社会主義理論

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社会主義の思想はマルクスの資本論が手本になっていると書きましたが、世界ではいろんな種類の社会主義が存在しています。次はそんな色々な社会主義の考え方を見ていきましょう。

マルクス主義(科学的社会主義)

マルクス主義はカール・マルクスとエンゲルスによって考えられた社会主義の元祖とも言っていいほどもので、のちに紹介する社会主義思想の根幹をなすものだと思っていいです。マルクスは人類の歴史は階級闘争の歴史と捉えて原始共産制から奴隷制度、封建制度、そこから資本主義に繋がっていると説明しさらにその資本主義社会の状態でしばらく時代が経ったら労働者が革命を起こして自然に社会主義となる主張しました。

しかし、上にも書いた通りマルクス自身は理想しか書いておらず、このマルクス主義をベースとしていろんな形に変わっていったのです。

マルクス・レーニン主義

マルクス・レーニン主義はロシア革命の主導者であるレーニンがマルクス主義をさらに発展させて考えつき、レーニンの後継者であるスターリンが主張した思想です。このマルクス・レーニン主義は19世紀に最盛期を迎えた帝国主義を資本主義の終わりとして社会主義革命による世界革命を行い、世界全体を社会主義国家にしようとしていました。

さらにこの思想の最大の特徴は前衛党によるプロレタリア独裁にあります。前衛党という聞き慣れない言葉が出てきましたが、この前衛党というのは社会主義を指導する政党のことで例としてあげるなら部活動におけるコーチみたいなものです。コーチの指導の元で練習が行われているように、この思想は前衛党による指導の下で社会主義を掲げていこうとしていました。要するにこの思想は前衛党が国民を良くも悪くも監視して社会主義国家を建設するということになります。その結果ソ連ではスターリンの時代では3000万にも及ぶ人が虐殺されたり、強制収容所に送られたりするなどの負の側面も現れることになりました。

ちなみにこれに似た思想でスターリン思想というものがありますが、これは「もう、ソ連だけで社会主義国家作ればいいっしょ」という一国社会主義を掲げいます。マルクスからすれば「共産主義を目指しているのになんで国家があるんだ?」となるんですがね。

社会民主主義

次に紹介するのは社会民主主義。この思想はマルクス・レーニン主義のようにガチガチのプロレタリア独裁や社会主義革命を目指すのではなく、民主主義の枠組みの中で労働者の権利を守ったり、富の再分配を行なって平等を目指していく思想です。北欧の国などがこの思想を取り入れています。

まぁ、ガチガチの社会主義国家だったらなんか国から弾圧されたり、粛清される恐怖があったりとなんか怖いイメージがありますが、民主主義にのっとってやるのであればなんか安心感がわいてくるかも知れません。それが功を奏したのかヨーロッパの国では大体この思想を持っている政党が与党になっているか、最大野党になっているかの二択になっており、支持者も多いです。

原始共産主義

次に紹介するのは原始共産主義。この思想はカンボジアのポルポトという人が主張した思想です。

この思想は簡単に説明すると『原始時代みたいに狩りや農業をおこなれば自然にみんな平等になれるんじゃね?』というものでした。この時点でちょっと危ないと思った方は勘が鋭いですね。そんないきなり明日から狩りと農業以外のことはしてはいけませんなんて言われたらたまったもんじゃないでしょう。しかし、ポルポトはこの思想を成し遂げるためにこの思想を邪魔する人をどんどん虐殺していきます。メガネをかけていたら知識人だから処刑、知識があったら処刑、文字が読めたら処刑挙げ句の果てには成人男性は邪魔だから処刑して何も知らない子供たちだけの国家にしようと企んでいました。こんなことアニメとかでよく出てくる悪の帝国もそうそうしない悪行ですけど、ポルポトからすればこうすれば平等だと本気で信じていたそうで悪気はないのです。こういう人が一番たちが悪いのですけどね。

毛沢東思想・鄧小平理論

次に紹介するのは毛沢東思想と鄧小平思想です。この思想は両方とも中華人民共和国が発祥のものとされており、今でも中国の重要なポリシーとなっています。

毛沢東思想の内容は簡単に言えば労働者ではなく、中国の農民が中心となって武力革命を起こし、農民主体の国を作っていこうというものでした。しかし、「革命は銃口から生まれる」と毛沢東が言った通りこの考えは過激すぎで中国の文化や発展がとんでもなく遅れてしまった文化大革命を引き起こしてしまう事態へと発展してしまいました。「これではダメだ!」と思った毛沢東の後継者である鄧小平は彼が亡くなった後毛沢東思想に変わる新たな理論を打ち立てていきます。鄧小平理論とは簡単に言うと「稼げる奴から稼いで、稼いだ奴は他の人を援助してみんな豊かになるようにする」というものです。それを基にして中国では1980年から市場経済を導入。さらに海外企業の誘致を行い中国の発展を支えました。

しかし、鄧小平理論が社会主義なのかは筆者は微妙なラインだと思っています。だって社会主義国なのに資本主義の第一の考え方である市場経済を導入しているのですよ?普通に考えたらおかしな話です。でもこれが中国の発展を遂げた原因となっているのですから皮肉なものですよね。

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